信濃木崎駅

信濃木崎駅：木崎湖観光の玄関口としての歴史と現状

信濃木崎駅は、長野県大町市平木崎に位置する東日本旅客鉄道（JR東日本）大糸線の駅です。駅番号は21番。木崎湖観光の拠点として賑わった時代を経て、現在は無人駅として静かにその歴史を刻んでいます。

開業から現在まで

1929年（昭和4年）、国鉄大糸南線の信濃大町駅～簗場駅間の開通に伴い開業。当初は旅客と貨物の取り扱いを開始しました。1957年（昭和32年）、大糸南線が全線開通、大糸線と改称され、1959年（昭和34年）には信濃大町駅～信濃四ッ谷駅（現・白馬駅）間が電化されました。しかし、時代の流れとともに、1971年（昭和46年）に貨物取扱いを廃止、1983年（昭和58年）には荷物扱いも廃止され、駅員無配置駅となりました。国鉄分割民営化後の1987年（昭和62年）からはJR東日本に継承されています。1999年（平成11年）には新駅舎が完成。2014年（平成26年）には長野県神城断層地震の影響で運休を余儀なくされましたが、同年末には全線復旧を果たしました。

駅の構造と設備

信濃木崎駅は、地上駅で相対式ホーム2面2線を有しています。ホーム間は構内踏切で連絡されています。信濃大町駅から管理されている無人駅であるため、駅員は常駐していません。以前は駅舎内にトイレが設置されていましたが、現在は閉鎖されており、利用客は列車内で済ませるか、徒歩5分ほどの距離にある木崎湖畔の公衆トイレを利用するよう案内されています。

利用状況と周辺環境

かつては木崎湖観光の主要な交通手段として利用客が多く賑わっていましたが、自動車の普及などにより利用客は減少傾向にあります。

「長野県統計書」によると、1日平均乗車人員は年によって変動があり、2007年度は24人、2009年度は22人、2010年度は29人、2011年度は39人と推移しています。駅周辺には木崎湖、木崎湖温泉ゆ～ぷる木崎湖、宿泊施設などがあり、観光の拠点となっています。国道148号も近くを通っており、バス路線（大町市民バス）も利用可能です。

隣の駅

信濃木崎駅に隣接する駅は以下の通りです。

上り: 信濃大町駅
下り: 稲尾駅

快速列車は上り方面の1本のみ停車します。

まとめ

信濃木崎駅は、歴史と変化を刻んできた大糸線の駅です。木崎湖観光へのアクセスという重要な役割を担いつつ、時代の流れとともに無人駅へと変化しました。現在は利用客数こそ減少していますが、木崎湖を訪れる観光客にとって、依然として重要な役割を担っていると言えるでしょう。静かな佇まいの中に、往年の賑わいを偲ばせる歴史を感じることができる、そんな駅です。

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