南気仙沼駅

南気仙沼駅 (みなみけせんぬまえき) について

宮城県気仙沼市仲町に位置する南気仙沼駅は、JR東日本気仙沼線BRTのバス停留所です。元々はJR気仙沼線の鉄道駅でしたが、東日本大震災による甚大な被害を受け、BRT（バス高速輸送システム）に転換されました。

歴史

1957年（昭和32年）2月11日: 国鉄気仙沼線の駅として開業。気仙沼駅 - 気仙沼港駅間の貨物支線上に、気仙沼線の分岐点として新設されました。
1975年（昭和50年）4月1日: 南気仙沼駅長が配置され、管理駅となりました。
1979年（昭和54年）11月1日: 貨物支線が廃止されました。
1984年（昭和59年）2月1日: 荷物扱いが廃止されました。
1986年（昭和61年）11月1日: 駅員無配置駅となり、南気仙沼駅長は廃止。気仙沼駅長管理下となりました。
1987年（昭和62年）4月1日: 国鉄分割民営化により、JR東日本の駅となりました。
1990年代前半: JR気仙沼旅行センターが設置されました。
2003年（平成15年）春頃: 交換設備が撤去されました。
2007年（平成19年）4月1日: キヨスクが閉店しました。
2011年（平成23年）3月11日: 東日本大震災により津波と火災で甚大な被害を受けました。
2012年（平成24年）8月20日: BRTで仮復旧し、駅は市立病院近くの県道上に移設され、南気仙沼（市立病院入口）駅となりました。
2017年（平成29年）11月2日: 市立病院の移転に伴い、市立病院入口の副駅名が外されました。
2020年（令和2年）3月14日: バス専用道の延伸に伴い、専用道上に駅が移設されました。
2020年（令和2年）4月1日: 柳津駅 - 気仙沼駅間の鉄道事業廃止により、鉄道駅としては廃駅となりました。
2021年（令和3年）10月29日: 屋外ベンチの設置や駅舎内の装飾など、フォトスポット化が実施されました。

駅構造

専用道の延伸時に、旧駅舎の場所に設置されました。柳津方面と気仙沼方面の乗降場が相対して設置され、上下の便が交換可能です。柳津方面行き乗降場には駅舎があり、待合室、バスロケーションシステムのモニター、男女トイレ、多目的トイレが備えられています。赤岩港方には専用道から駅前広場への出入口があり、気仙沼市立病院経由便が利用します。

特徴的な円筒形の大型駅舎は、かつて志津川駅や大船渡線BRTの陸前高田駅でも使用されていましたが、いずれも駅の移設に伴い使用されなくなりました。

BRT運行開始時は、（旧）気仙沼市立病院近くの県道上（現在のミヤコーバス「田谷本郷」停留所と同位置）に設置されていました。

鉄道運用時

被災時は単式ホーム1面1線の地上駅でしたが、以前は1面2線でした。みどりの窓口、自動券売機、JR気仙沼旅行センターが設置されており、駅業務はJR気仙沼旅行センターの社員が兼務していました。気仙沼駅が管理していました。

利用状況

2023年度の1日平均乗車人員は79人です。2000年度以降の推移は以下の通りです。気仙沼線は東日本大震災後にBRTで復旧したため、2011年度以前の統計は鉄道運行時のものです。

（具体的な利用状況データは省略）

駅周辺

震災後、区画整理を経て町の再建が進んでいます。駅周辺には災害公営住宅が整備され、中央公民館、運動施設、公園などの公共施設も整備が進められています。また、商業施設も徐々に増加しています。

気仙沼市魚市場や観光施設「海の市」へは、駅から北東へ徒歩10分ほどです。

その他

2021年5月から10月に放送されたNHK連続テレビ小説「おかえりモネ」では、専用道に移転後の当駅で撮影されたシーンが登場しました（第21回、2021年6月14日放送）。

隣の停留所

JR東日本 気仙沼線BRT

専用道経由: 赤岩港駅 - 南気仙沼駅 - 不動の沢駅
一般道経由: 気仙沼市立病院駅 - 南気仙沼駅 - 不動の沢駅


かつて存在した鉄道路線

JR東日本 気仙沼線: 松岩駅 - 南気仙沼駅 - 不動の沢駅
国鉄 気仙沼線（貨物支線）: 南気仙沼駅 - 気仙沼港駅

参考文献

報道発表資料、新聞記事
JR東日本 公式サイト

もう一度検索