名古屋をどり

名古屋をどりについて

名古屋をどり（なごやをどり）は、二世西川鯉三郎によって1945年に開始された舞踊公演です。この公演は、愛知県名古屋市昭和区に本部を持つ「一般財団法人 西川会」により運営されており、名古屋西川流（四世家元西川千雅）に所属しています。この公演は、東京都新宿区に本部を置く「西川流®」とは無関係です。

公演の歴史

名古屋をどりは、初演から数十年にわたり多くの観客に親しまれています。1981年からは西川右近がその伝統を受け継ぎ、1968年から2017年までの間は中日劇場で上演され、その後2018年と2019年には御園座で行われました。公演内容は新作舞踊劇と古典舞踊を二本柱とし、発表される作品は毎年のように新たな試みを見せています。

2015年以降は三部制の構成になり、イヤホンガイドも導入されて、観客がより一層舞踊を楽しめるように工夫されています。近年では開催期間が短くなり、名古屋市公会堂など異なる場所での公演も増えていますが、名古屋をどりはその伝統を引き継いで縮小しつつも続けられています。

新作舞踊劇の参加者

名古屋をどりには、多くの著名な作家が参加しています。川端康成や三島由紀夫、谷崎潤一郎といった名作家が脚本を手がけ、長唄や清元、常磐津などの音楽も共演しています。長唄の分野では、十四世杵屋六左衛門など、数々の名匠が活躍し、特に清元榮壽郎による作品は多くの新作舞踊劇に影響を与えています。

また、作曲家や音楽家も多数参加しており、名古屋の地元・芸者たちの長唄や清元、常磐津の演奏が重用されています。1972年9月には第25回名古屋をどりで、ゲストとして美空ひばりが参加するといったこともあり、毎年多彩な顔ぶれの中で公演が行われています。

特別な出演者とエピソード

名古屋をどりは特別な出演者を招くことでも知られており、1978年にはハワイ在住の西川鯉四郎門下生、アグネス・ラムが初舞台として登場しました。2009年には大沢健が新作舞踊劇「穴」にゲスト出演し、2010年の名古屋開府400年記念事業にも参加しました。このように、名古屋をどりは様々な文化的背景を持つ芸術家とのコラボレーションを重視しており、観客に多くの感動を与え続けています。

参考文献

名古屋をどりに関する資料は豊富に存在し、これらは公演の質を高めるための重要な情報源として機能しています。例えば、名古屋をどりプログラムや、岡安辰雄による『鯉三郎百話　西川鯉三郎』などが参考にされています。こうした文献は、舞踊公演の歴史や参加者に関する知識の拡充に寄与しています。

関連項目

名古屋をどりに関する他の重要な情報として、名古屋西川流の関連人物である西川左近や西川鯉次郎などが挙げられます。これらの人物の活動も、名古屋をどりを取り囲む豊かな文化の一部となっています。

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