名鉄豊川線

豊川線（とよかわせん）

豊川線は名古屋鉄道（名鉄）の路線で、国府駅から豊川稲荷駅までの約7.2kmを結んでいます。この路線はすべてが愛知県豊川市内に位置しており、特に年末年始に豊川稲荷へお参りに訪れる人々で混雑します。

概要

豊川線は、鉄道事業法ではなく、軌道法に基づいて建設された路線ですが、全線が専用軌道であり、自動閉塞を採用しています。そのため、通常の鉄道線と同じように大型電車が運行されています。開業当初は「豊川市内線」という名前で、路面[[電車]]タイプの車両が運行されていましたが、2005年に岐阜地区の他の軌道線が廃止された後は、名鉄唯一の軌道線として残っています。

運賃はC区分で、営業キロの1.25倍を基準に計算され、全ての駅にICカードが使える自動券売機が設置されています。国府駅以外は無人駅ですが、豊川線内の全駅ではミューチケットを購入することが可能です。また、鉄道要覧では国府駅が起点とされていますが、旅客案内や列車番号の設定では豊川稲荷駅から国府駅に向かう列車が下り、反対が上りとされています。

この路線の主な利用者は名古屋本線を利用して名鉄名古屋方面への通勤や通学者です。日中以外は直通列車が運行されていますが、正月や初詣のシーズン以外は線内の利用客は比較的少なくなります。途中の駅は6両の編成まで対応しており、豊川稲荷駅も同様ですので、豊川線内では8両編成の運行は不可能です。

路線データ

• - 路線距離（営業キロ）: 7.2 km
• - 駅数: 5駅
• - 複線区間: なし（全線単線）
• - 電化区間: 直流1500Vによる全線電化
• - 最高速度: 85 km/h
• - 保安装置: M方式ATS

歴史

豊川線は、太平洋戦争中に豊川海軍工廠への通勤輸送のために国府駅から市役所前駅（現在の諏訪町駅）までの区間が建設されました。戦時中の資材不足から、他線区から流用したレールが使用され、一部は戦後に路線の延長が計画されました。また、1948年に運輸省の承認のもと、国府駅から豊川駅前広場までの延伸工事が進められるも、土地問題が発生し工事が中断されました。1954年には豊川線が豊川稲荷駅まで延伸され、現在の名称に改称されました。

1953年には、電圧が600Vから1500Vに昇圧されて以下の機材開発が進められ、各種の電車が導入されてきました。例えば、1970年代には3880系、さらに初詣シーズンには特急のキハ8000系が運行されました。現在では、6200系や3500系など多様な車両が運行されています。

運行形態

昼間は平日や土休日を問わず、毎時2本の普通列車が運行され、平日の夕方には名古屋本線に直通する準急が設定されています。特急や急行も平日や土休日に運行され、特に朝の通勤時間帯は直通列車が多くなります。ダイヤ改正により、平日昼間の急行が廃止され、各駅に停車する普通列車が運行されています。

沿線概況

国府駅から出発すると、しばらく名古屋本線と並行し、田園地帯を経て八幡駅に到着します。駅周辺には多くの商業施設や飲食店があり、豊川市民病院も近くにあります。八幡駅を過ぎると諏訪町駅に到着し、その後は豊川稲荷へ向かいます。豊川稲荷駅では、JR飯田線とも接続しており、豊川市の重要な交通の要所となっています。

このように、豊川線は地域の重要な交通インフラとして、多くの人に利用されています。

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