園部駅

園部駅：山陰本線と嵯峨野線の要衝

概要

京都府南丹市園部町に位置するJR西日本山陰本線の園部駅は、南丹市の代表駅として、地域住民や観光客の重要な交通拠点となっています。京都駅から園部駅までは「嵯峨野線」の愛称で親しまれており、多くの列車が行き交います。かつては特急列車が通過することもありましたが、現在では全列車が停車するようになり、利便性が大きく向上しています。

園部駅では、普通列車の折り返しや、増結・切り離しといった車両の運用変更が頻繁に行われています。2010年には京都駅～園部駅間の複線化が完成し、運行効率が改善されましたが、園部駅から先、綾部駅までは単線区間が続きます。

ICOCAなどのICカードは、2021年3月13日より京都方面から胡麻駅まで、さらに一部特急停車駅まで利用可能エリアが拡大されました。これにより、福知山方面へのICOCA利用が可能となり、乗客の利便性が向上しました。以前は福知山方面ではICOCAが利用できなかったため、車掌による車内改札が頻繁に行われていました。

歴史

園部駅は1899年、京都鉄道嵯峨駅（現在の嵯峨嵐山駅）からの延伸により開業しました。当初は終着駅として、旅客・貨物の取扱いを開始しました。その後、1907年には国有化され、1910年には綾部駅までの延伸により途中駅となりました。

1951年には昭和天皇のお召し列車が停車し、駅前では盛大な奉迎が行われました。1971年に貨物取扱が廃止され、1985年には荷物扱いも廃止されました。1987年の国鉄分割民営化により、JR西日本に継承されました。

1988年には山陰本線京都駅～園部駅間に「嵯峨野線」の愛称が付けられ、1990年には京都駅～園部駅間が電化されました。1991年には橋上駅舎が完成し、1996年には園部駅～綾部駅間も電化されました。1998年には自動改札機が導入され、2000年にはホームにエレベーターが設置されるなど、バリアフリー化も進みました。2003年にはICOCAが導入され、2009年には八木駅から園部駅まで複線化されました。2010年には嵯峨野線区間の複線化が完成、2018年には駅ナンバリングが導入されました。2021年にはICOCA利用エリアが胡麻駅方面に拡大されました。

駅構造

園部駅は島式ホーム2面4線を有する地上駅で、橋上駅舎が設置されています。各ホームには省スペース型のエレベーターがあり、バリアフリーにも配慮されています。駅南側には留置線が整備されており、夜間滞泊も可能です。直営駅であり、みどりの窓口も設置されています。

乗り場

※列車の停車番線はダイヤにより変動します。

利用状況

2022年度の1日平均乗車人員は約4140人です。

駅周辺

園部駅周辺には、園部税務署、法務局園部支局、京都医療科学大学、京都美術工芸大学、京都建築大学校、京都伝統工芸大学校などの教育・行政機関、ヤマト運輸京都園部宅急便センターなどの物流拠点、国道9号、京都府道442号園部停車場線などの道路、るり渓温泉などの観光地、春日神社などの神社仏閣などがあります。

また、中京交通、京阪京都交通、南丹市営バスなどのバス路線も充実しており、周辺地域へのアクセスも良好です。

隣の駅

園部駅は、山陰本線と嵯峨野線の重要な結節点として、地域社会に貢献しています。

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