土佐穴内駅

土佐穴内駅（とさあなないえき）

土佐穴内駅は、高知県長岡郡大豊町穴内にある、四国旅客鉄道（JR四国）土讃線の駅です。駅番号はD31。

歴史

当駅の開業当時、既に土佐電気鉄道安芸線（現在の安芸市域）に穴内駅が所在していたため、令制国名を冠して区別しています。

土讃線はこの付近で、開通当初は吉野川とその支流である穴内川に沿って蛇行していました。土佐穴内駅もその途中に位置していました。しかし、この区間にある西屋敷トンネルの老朽化が著しくなったため、当時の四国鉄道管理局により1950年（昭和25年）11月に線路の付け替え工事が始まりました。

この線路切り替えによって、土佐穴内駅は旧線上に孤立することになりました。地形的に駅の建設に適した場所ではなかったものの、旧線と新線が合流する地点付近に移転することになりました。新線上の和田トンネル掘削に伴う残土を埋め立てて新たな駅の建設地とし、1954年（昭和29年）3月30日に新線に切り替えられ、土佐穴内駅も同時に移転しました。駅の移転に伴う距離の変更は、同年6月1日に実施されています。1955年（昭和30年）7月には、線路付け替えに関連するすべての工事が完了し、駅の貨物側線も使用が開始されました。

年表

1934年（昭和9年）10月28日：開業。
1954年（昭和29年）
3月30日：和田トンネル開通による線路付け替えに伴い現在地へ移転。
6月1日：線路付け替えに伴う改キロを実施。大田口までの距離が2.7キロメートルから2.8キロメートルへ、大杉までの距離が4.9キロメートルから4.0キロメートルへ変更。
1955年（昭和30年）7月：貨物側線を使用開始。
1970年（昭和45年）
6月1日：小口扱い貨物の取り扱いを廃止。
10月1日：無人駅となる（簡易委託駅化）。同時に手荷物の取り扱いを廃止し、小荷物の取り扱いを到着小荷物（特別扱新聞紙に限る）に限定。
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化によりJR四国の駅となる。
2013年（平成25年）3月31日：駅待合所と駐輪場が、地区住民の寄附によって新設される。

駅構造

単式1面1線のホームを持つ地上駅です。以前は1面2線でしたが、現在は無人駅となっており、ホームにはトイレが併設された待合所のみがあります。駅舎は撤去され、その跡地が残っています。待合所は、二名・深田・大内・出目・上宇和・五郎・伊予出石の各駅と同じ構造です。また、貨物ホームの跡も残っています。

駅周辺

駅は穴内の集落からやや離れており、駅周辺には民家は多くありません。

豊永方面の和田トンネル開通前の旧線を辿ることができます。坑口は封鎖されていますが、トンネル自体は現存しています。

大杉穴内簡易郵便局
大豊町立穴内小学校・中学校（休校）
国道32号

隣の駅

四国旅客鉄道（JR四国）

■土讃線

■普通

大田口駅 (D30) - 土佐穴内駅 (D31) - 大杉駅 (D32)

脚注

関連項目

日本の鉄道駅一覧

外部リンク

* 土佐穴内駅 時刻表 (PDF) - 四国旅客鉄道

もう一度検索