大阪教育大学附属池田小学校

大阪教育大学附属池田小学校

大阪教育大学附属池田小学校は、大阪府池田市緑丘にある国立の小学校です。開校は1909年であり、教育大学の附属校として、実践的な研究や教育実習生の受け入れなど、多岐にわたる教育活動を行っています。また、その略称として「附小」や「池附」、さらには「池小」と呼ばれています。

学校の歴史と沿革

学校の始まりは1909年にさかのぼります。当初は豊能郡池田町立池田尋常高等小学校の一部を代用附属小学校として設立されました。その後、1919年に独立校として改称され、1941年には国民学校令に基づく名称変更が実施されました。更に、1947年の学制改革を経て、1951年には新たに大阪学芸大学附属池田小学校として再編されます。この流れから、1967年に現在の名称である大阪教育大学附属池田小学校に改称されました。

教育方針と特色

この学校では、普通教育に加え、道徳教育や安全教育に力を入れています。特に2001年の児童殺傷事件を契機に、学校安全の研究にも注力。2002年には学校災害特別研究児童の受け入れを開始し、文部科学省からは「安全科」を設置する教育課程特例校にも指定されています。2010年にはWHOから「インターナショナルセーフスクール」として認証を受け、教育環境の安全性向上に尽力しています。

学校の施設と通学区域

池田小学校のキャンパスには、2棟の校舎、体育館、運動場、プール、さらには自然観察園が配されています。正門には警備員が配置され、非常用押しボタンも設置されるなど、いざという時の対策も整備されています。同じキャンパス内には附属池田中学校や高等学校もあり、教育の一貫性が図られています。

通学区域は大阪府北部や兵庫県南東部に広がっており、指定された地域からは公共交通機関または徒歩にて通学することが求められます。また1996年からは帰国児童や外国籍児童の受け入れも行っており、多様な文化背景を持つ子どもたちが共に学ぶ環境が整っています。

附属池田小事件とその後

2001年6月8日、附属池田小事件という悲劇が発生し、学校は一時休校となりました。その後、仮設校舎に移転し、2004年には新たな校舎での授業が再開されました。この事件を教訓とし、校内では毎年祈りと誓いの集いが行われ、再発防止の訓練も定期的に実施されています。

校歌と校章

校歌は作詞者不明ですが、小部卯八によって作曲され、1918年に定められた池田師範学校の校歌がそのまま引き継がれています。また、校章は1911年に制定され、糸巻きを図案化したデザインが特徴的です。この糸巻きには、学校の教育がこれからも永続するような意味が込められています。

出身者と地域との関係

出身者には著名な漫画家・手塚治虫がいて、彼は1988年にこの学校で最期の講演を行いました。また、附属池田小学校の周辺には兄弟校と称される雲雀丘学園小学校も存在し、戦後の入学試験をきっかけに設立された背景があります。これにより、地域の教育ネットワークが形成され、過去の歴史が今も続いています。

学校の教育理念や環境に注目しつつ、附属池田小学校はこれからも未来の教育を見据えた取り組みを進めていきます。

もう一度検索