姫路市立動物園

姫路市立動物園について

姫路市立動物園は、兵庫県姫路市の姫路公園内、世界遺産である姫路城の三の丸広場に隣接する動物園です。1951年12月1日にサンフランシスコ講和条約の調印を記念して開園しました。1955年には博物館相当施設に指定されています。

現在、約120種400点の動物を飼育しており、年間入園者数は約40万人にのぼります。毎年12月下旬には、その年の干支から翌年の干支へと動物を引き継ぐ式典が開催されるのが恒例となっています。

しかし、施設の老朽化や敷地の狭さ、姫路城内堀の復元計画、特別史跡内にあるなどの理由から、大規模な拡張が困難な状況です。そのため、現在地からの移転が計画されています。この動物園は、博物館法に基づき、兵庫県教育委員会が指定する博物館相当施設となっています。

歴史

1951年（昭和26年） - 開園。当初は16種56点の動物が飼育されていました。タイから寄贈されたアジアゾウは、公募によって「姫子（ひめこ）」と名付けられました。
1958年（昭和33年） - ラマとホッキョクグマが来園。チンパンジーが食事作法の曲芸を披露して人気を集めました（現在は行われていません）。
1963年（昭和38年） - ジェフロイクモザルの自然繁殖で、日本動物園水族館協会の繁殖賞を受賞しました。
1973年（昭和48年） - レッサーパンダが来園しました。
1982年（昭和57年） - 剥製展示室が完成しました。
1985年（昭和60年） - 姫路市の姉妹都市であるオーストラリアのアデレード市から、ミナミケバナウォンバット、オオカンガルー、アカカンガルーが寄贈されました。
1993年（平成5年） - シロカケイの人工授精に成功し、日本動物園水族館協会の繁殖賞を受賞しました。
1994年（平成6年） - 初代アジアゾウの「姫子」が死亡し、二代目の「姫子」が来園。また、人気者だったゴリラの「ゴン太」もこの年に亡くなりました。
1999年（平成11年） - 人気のあったオタリアの「ごんぞう」が死亡しました。
2000年（平成12年） - アフリカからツチブタが来園しました。
2001年（平成13年） - 開園50周年記念行事が開催されました。
2005年（平成17年） - 累計入園者数が2,500万人を突破しました。
2006年（平成18年） - ミミキジの人工授精に日本で初めて成功。ミミキジとベニジュケイの人工授精で、日本動物園水族館協会の繁殖賞を受賞しました。
2020年（令和2年） - 最後のツチブタと、シンボル的存在だった二代目アジアゾウの「姫子」が死亡しました。

現在飼育されている主な動物

飼育されている動物には、「姫」のつく愛称が付けられていることが多いのが特徴です。

アミメキリン：メスの「姫リン（ひめりん）」とオスの「コウスケ」がいます。
レッサーパンダ
オジロワシ：国の天然記念物です。

過去に飼育されていた主な動物

ホッキョクグマ：2002年にオスの「ホクト」とメスの「ユキ」がセルビアから来園しました。繁殖が試みられましたが成功せず、繁殖可能年齢の上限に近づいたため、2019年にユキが秋田県の男鹿水族館へ、2020年にホクトが北海道の旭山動物園へ移籍しました。
ツチブタ：2020年5月8日に最後の個体が死亡しました。
アジアゾウ

猛禽類関連の展示

園内では、「ケサランパサラン」という白い綿毛状の物体が展示されています。これは、猛禽類が餌を消化しきれずに吐き出した羽根の塊であり、猛禽類の生態を学ぶための展示として活用されています。

施設

剥製展示室：園内で亡くなった動物の剥製や骨格標本が展示されています。
ふれあい広場：モルモット、ヤギ、羊、アヒル、ブタなどの動物に触れることができます。
ミニ牧場：ニワトリや乳牛などが展示されています。
遊具施設：飛行機塔、観覧車、マジックハウス、モノレールなどがあります。これらの施設の中には、1952年に設置されたものもあり、老朽化が進んでいますが、現在も稼働しています。ゲームコーナーには、平日稼働していないものもあります。
* 「どんぐりポスト」：園内で集めたどんぐりを投函できるポストがあります。タヌキ、モモンガ、オシドリなどが描かれています。

ナイトZOO

姫路お城まつり開催日やサポーターを対象に、夜間に入園できる「ナイトZOO」が開催されています。

その他の情報

この動物園は、動物園の一覧、繁殖賞、姫路セントラルパークなどとも関連があります。詳細については、姫路市立動物園の公式ホームページや公式ブログ「姫Zooぶろぐ」をご覧ください。

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