小倉信也

小倉信也：アニメと特撮を彩る設定考証の巨匠

小倉信也氏は、1965年生まれのフリーランスの設定考証家です。長年に渡り、数々のアニメや特撮作品に携わり、その卓越した設定考証とデザインセンスで業界に貢献しています。絵を描く才能にも恵まれ、デザイン業務、原画、作画監督といった役割も担うマルチな才能の持ち主です。

アニメ業界への道：タツノコプロからフリーランスへ

高校卒業後、小倉氏はタツノコプロ作画技術研究所に入所します。しかし、約2年の勤務の後、体調不良により退社。その後、恩人の紹介でオガワモデリングに入社し、約10年間、特撮用模型の製作に携わりました。しかし、エンターテイメントに対する自身の考えと会社の方針の相違から、退社を決意します。

その後、サンライズの堀口滋氏に誘われ、グリーンダイバーズに参加。そして現在に至るまで、フリーランスとして活躍の場を広げ、数々の作品に貢献しています。

宇宙への憧憬と緻密な考証

幼少期から宇宙に強い関心を抱き、図書館で宇宙に関する図書を熱心に読んでいた小倉氏。宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムといったSFアニメ作品からの影響を受け、SFアニメの仕事を目指すようになりました。

その情熱は、彼の仕事ぶりにも如実に表れています。代表作の一つである『プラネテス』では、設定考証とデザインを担当。彼がデザインした宇宙船は、なんとJAXAから「合理的かつ実現可能」と評価されました。また、作画面では、宇宙空間における重力をリアルに表現するため、アニメーターへ綿密な指示を出していました。同作品オープニングの宇宙開発史に関する部分は、小倉氏がコンテを担当し、注釈も執筆しています。

多彩な才能と幅広い活動

小倉氏の活動は、設定考証にとどまりません。デザイン、原画、作画監督など、多様な役割をこなす彼の才能は、多くの作品に深みと魅力を与えています。オガワモデリング在籍時には、GUNDAM THE RIDEにも携わっていました。

これまでに携わった作品は多岐に渡り、『機動戦士ガンダムUC』、『プラネテス』、『交響詩篇エウレカセブン』、『トランスフォーマー』シリーズなど、人気作品の数々でその手腕を発揮しています。また、『あした天気になあれ』、『ゲゲゲの鬼太郎』、『うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー』といった作品では動画を担当するなど、幅広い経験と技術を有しています。

近年では、『機動戦士ガンダムNT』、『銀河英雄伝説 Die Neue These』、『宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち』などにも参加し、設定考証の分野において第一線で活躍し続けています。

技術と情熱の融合

小倉信也氏のキャリアは、単なる設定考証の枠を超え、アニメーション制作における総合的なクリエイティブ力を示すものです。彼の作品への情熱、そして緻密な考証に基づいた仕事ぶりは、多くのアニメファンに感動を与え続けています。これからも、彼の活躍から目が離せません。

主要参加作品一覧

アニメ作品
あした天気になあれ (動画)
ゲゲゲの鬼太郎 (動画)
うる星やつら4 ラム・ザ・フォーエバー (動画)
機動戦士ガンダムUC (設定考証・舞台設定)
GUNDAM EVOLVE (グラフィックデザイン)
超ロボット生命体トランスフォーマー マイクロン伝説 (トランスフォーマー＆メカデザイン・原画)
プラネテス (設定考証・コンセプトデザイン・原画)
ふたつのスピカ (設定考証・コンセプトデザイン・原画)
トランスフォーマー スーパーリンク (トランスフォーマー＆メカデザイン)
交響詩篇エウレカセブン (設定考証)
タクティカルロア (コンセプトスーパーバイザー・原画)
ウィッチブレイド (設定考証・コンセプトデザイン・作画監督補・メカ作監・原画)
シゴフミ (ロケット考証・原画)
ペンギン娘♥はぁと (デザイン協力)
コードギアス 反逆のルルーシュR2 (原画)
.hack//Quantum (プロップデザイン・プロップ作監)
セイクリッドセブン (設定考証・設定デザイン監修)
翠星のガルガンティア (設定考証・デザイン・原画)
龍ヶ嬢七々々の埋蔵金 (設定考証・七重島コンセプトデザイン)
楽園追放 -Expelled from Paradise- (設定考証・コンセプトデザイン)
宇宙戦艦ヤマト2202 愛の戦士たち (SF考証)
機動戦士ガンダムNT (設定考証)
銀河英雄伝説 Die Neue These (設定考証)

その他の作品
機動戦士ガンダムΖΖ外伝 ジオンの幻陽 (設定考証)
小説版 機動戦士ガンダムUC (設定考証)
ガンダムエーススペシャル ボトルシップ☆プレゼンター (設定考証)
GUNDAM THE RIDE
グリーンダイバーズ

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