帯解駅

帯解駅（おびとけえき）について

帯解駅は、奈良県奈良市今市町に位置し、西日本旅客鉄道（JR西日本）の桜井線、すなわち万葉まほろば線の駅です。この駅は、地域の交通の重要な拠点としての役割を果たしています。

歴史

帯解駅は1898年5月11日に、奈良鉄道の京終駅と桜井駅を結ぶ営業区間に設置されました。当時の駅は、その後1905年に関西鉄道に合併され、さらに1907年には国有化されて国鉄の駅となりました。1909年には桜井線の一部として名称が正式に設定されました。

1970年に貨物の取り扱いが廃止された後、1984年には荷物の取り扱いが停止され、同年の10月には桜井線のCTC化に伴い、駅員が配置されなくなりました。1987年の国鉄分割民営化により、現在の西日本旅客鉄道（JR西日本）の駅となりました。

また、2005年にICカード「ICOCA」が使用可能となり、2010年には「万葉まほろば線」という愛称が正式に使用されるようになった点も、駅の歴史において重要な出来事です。2022年には、開業当初からの駅舎が登録有形文化財として認定されました。

駅の構造

帯解駅は、相対式ホームを2面2線持つ地上駅であります。互いのホームは跨線橋で結ばれており、利用者が安全に移動できるよう配慮されています。この駅は無人駅となっており、王寺鉄道部が管理しています。券売機やICOCA等のICカードリーダーも設置されていますが、普通乗車券専用の自動改札機はありません。

利用状況

2023年度の1日平均乗降人員は822人であり、奈良市内の他の駅と比較すると利用者は少ない傾向にあります。近隣には住宅地があるものの、奈良市の中心部からは距離があるため、利用者は限られています。

駅周辺の施設

帯解駅の近くには、安産祈願で有名な帯解寺があります。この寺では、毎年7月23日と24日に「地蔵祭り」が行われ、初日には多くの訪問客で賑わいます。駅周辺には奈良市立帯解小学校や都南中学校、奈良県警察学校、一部の病院や郵便局も点在しています。特に、奈良豊澤酒造や広大寺池なども地域の特色を表しています。

バス路線と交通の便

帯解駅の東600メートルには国道169号があり、ここには下山停留所があります。奈良交通のバスが運行されており、JR奈良駅などへのアクセスが便利です。これにより、駅からの移動手段も豊富です。

隣の駅

西日本旅客鉄道（JR西日本）の桜井線では、帯解駅の隣には京終駅と櫟本駅があります。どちらの駅にも、快速や普通列車が停車します。

帯解駅は、その歴史と地域に根ざした存在感を持つ駅であり、今後も地域の交通の要所として活躍し続けることでしょう。

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