広木駅

広木駅について

広木駅（ひろきえき）は、鹿児島県鹿児島市田上町に位置する九州旅客鉄道（JR九州）の鹿児島本線に属する駅です。この駅は、2009年に開業し、地域住民のニーズに応える形で設置されました。駅の近くには、星ヶ峯ニュータウンなどの住宅地が広がっており、住民の利便性を向上させています。

駅の設置に至る歴史

広木駅の設置に関する要望は1980年代にまで遡ります。当時、広木信号場が廃止された後、星ヶ峯ニュータウンの開発が進んでいましたが、住民たちはバス路線だけでは不十分と感じていました。そこで、広木駅の設置が求められました。しかし、請願駅扱いという特性から、鹿児島市が費用を負担しなければならず、また利用者数の見込みについても採算面で問題があったため、実現には時間がかかりました。

この問題が解決されたのは2004年のことでした。JR九州と鹿児島市の間で基本協定が結ばれ、広木駅の設置に向けて具体的に動き始めました。駅の設置にかかる費用は約1億8,494万円とされ、負担比率は鹿児島市が90%、JR九州が10%となりました。また、39台の駐車スペースと約200台の駐輪場が設けられることも決まったほか、トイレなどの基本的なインフラ整備も行われました。

開業当初の1日の利用者数は約644人と予測されていましたが、実際には徐々に増加し、2012年度には958人まで達しました。このような利用者の増加は、地域住民の交通手段として広木駅が定着したことを示しています。

駅の特徴と設備

広木駅は、相対式ホーム2面2線を備える地上駅です。ホームは構内の踏切で連絡しており、無人駅です。この駅ではICカード「SUGOCA」を利用できますが、販売やチャージ機能は設置されていません。降車客は、普通乗車券を集札箱に投入するか、車掌が回収しています。また、簡易的な自動券売機も設置されていますが、ICカードには対応していません。

交通アクセスと駅周辺の施設

駅周辺には星ヶ峯ニュータウンがあり、地元の商業施設としてタイヨー 星ヶ峯店や、教育機関として鹿児島市立星峯中学校、鹿児島市立星峯東小学校があります。公共交通機関へのアクセスも良好で、駅前には鹿児島交通のバス停「広木駅」が設けられ、鹿児島駅や星ヶ峯ニュータウン行きのバスが運行されています。

また、鹿児島市のコミュニティバス「あいばす」もこの駅を通り、広木・谷山往復ルートや炭床・三重野ルートが利用できます。このように、広木駅は周辺地域へのアクセスが便利なことから、地域住民に広く利用されています。

歴史と関連情報

広木駅の開業記念の式典は、2009年の3月14日に行われ、地元住民や鹿児島市の森博幸市長が参加しました。駅名は地域住民からの要望を受けて選定され、広木という名称が広く認知されているため採用された経緯があります。今後も広木駅は地域の交通の要所として重要な役割を果たすことでしょう。

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