弥富駅

弥富駅（やとみえき）

弥富駅は、愛知県弥富市鯏浦町に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）と名古屋鉄道（名鉄）が乗り入れる駅です。両社が駅構内を共有する共同使用駅であり、駅の南側には近畿日本鉄道（近鉄）名古屋線の近鉄弥富駅が約100mの距離に位置し、徒歩での乗り換えが可能です。JR東海、近鉄、名鉄の3社が乗り換え可能な駅は、名古屋駅と弥富駅のみです。

乗り入れ路線

JR東海：関西本線（駅番号CJ05）
名鉄：尾西線（駅番号TB11）

名鉄尾西線は弥富駅を起点とし、多くの始発電車が吉良吉田駅または豊明駅まで直通運転を行っています（ただし、平日日中と休日は須ヶ口駅まで）。名鉄名古屋方面へは津島、須ヶ口を経由するため、やや遠回りとなります。名鉄は当駅に自社の直営駅を設けていないため、夜間滞泊は行われず、始発列車は津島方面から営業列車として送り込まれます。

JR関西本線には区間快速と普通列車が停車し、名鉄尾西線には普通列車のみが発着します。両線とも概ね1時間に2本程度の運行頻度です。弥富駅を発着する名鉄の列車はほとんどが4両編成で、全列車に車掌が乗務しています。JRの列車は大半が2両編成で、一部の普通列車はワンマン運転です。

歴史

1895年（明治28年）5月24日：関西鉄道の前ヶ須駅として開業
1895年（明治28年）11月7日：弥富駅に改称
1898年（明治31年）4月3日：尾西鉄道（現在の名鉄尾西線）が乗り入れ
1907年（明治40年）10月1日：関西鉄道が国有化
1925年（大正14年）8月1日：尾西鉄道が名古屋鉄道に買収され、同社の尾西線となる
1987年（昭和62年）4月1日：国鉄分割民営化により、JR東海が継承
1989年（平成元年）7月1日：名鉄が駅業務をJR東海に委託
1997年（平成9年）8月：現行の駅舎に改築
2006年（平成18年）11月25日：JR東海でICカード「TOICA」供用開始
2011年（平成23年）2月11日：名鉄でICカード「manaca」供用開始
2020年（令和2年）12月8日：簡易型自動改札機設置
2021年（令和3年）2月1日：JR東海で集中旅客サービスシステムの使用を開始

駅構造

弥富駅は地上駅で、6両編成に対応した単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線、合計2面3線のホームを有します。駅舎天井中央には、弥富市の名産である金魚をモチーフにしたステンドグラスが飾られています。ホーム間の移動は跨線橋を利用します。かつて3番線の北側には貨物側線がありましたが、尾西線の貨物営業廃止後に撤去され、現在は駐車場となっています。

日本一低い駅？

弥富駅は海抜ゼロメートル地帯に位置し、かつては「地上で日本一低い駅」とされていました。しかし、JR東海が改めて調査した結果、根拠が不十分として2016年にこの掲示は撤去されました。現在では、さらに低い駅が存在する可能性も指摘されています。

改札・窓口

JR東海が駅業務を実施しており、JR東海交通事業に委託されています。窓口の営業時間は7:45から19:00までですが、時間帯によっては不在となることもあります。名鉄に関する問い合わせは名鉄一宮駅が窓口となります。駅舎内部にはJR全線きっぷうりば（みどりの窓口相当）、自動券売機、簡易自動改札機、TOICAチャージ機が設置されています。

ICカード

JR東海はTOICA、名鉄はmanacaを導入しており、簡易ICカード改札機で両方のICカードが利用可能です。TOICAとmanacaの相互利用は2012年4月21日から開始され、乗り換えの際は構内にある乗換用の簡易ICカード改札機にタッチする必要があります。

利用状況

JR東海：2005年度の年間乗車人員は約33万人
名古屋鉄道：2013年度の1日平均乗降人員は2,893人

駅周辺

弥富市役所
弥富郵便局
近鉄弥富駅
ウイングプラザ パディー
* イオンタウン弥富

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