復刊ドットコム

復刊ドットコムの概要

復刊ドットコムは、株式会社復刊ドットコムが運営するオンライン書店であり、絶版書籍の復刊を促進するプラットフォームです。2000年5月24日にサービスを開始し、2011年1月に大規模なリニューアルを行いました。復刊ドットコムは、ユーザーからのリクエストや投票を元に、出版社や著者との間で復刊交渉を行います。

どうやって復刊が決まるのか？

利用者は、読みたい書籍についてリクエストを行い、理由や購入意思をコメントとして添えます。一つの書籍あたり、リクエストは一人一票しか集められず、目安として100票が集まると復刊ドットコムが出版社に原版の有無を確認し、復刊への交渉を開始します。これは過去に成功した復刊のデータや、同様の書籍が持つ販売実績を元にしたものです。

復刊ドットコムは、文学作品から絵本、漫画、教育用参考書に至るまで、幅広いジャンルの書籍のリクエストを受け付けており、特に漫画やアニメ関連作品が多くリクエストされています。ただし、支持が集まらないタイトルについては3年以上もリクエストが続いていても、100票に達しないことがあります。

復刊の実績

復刊ドットコムによって復刊された有名な書籍には、リザ・テツナーによる『黒い兄弟』が挙げられます。この作品は2002年に新装版として復刊され、幅広い図書館に納入されました。また、岩波書店版の『ちびくろ・さんぼ』も、2000年にリクエストが始まり、2005年に復刊され、20万部以上が販売されました。

交渉と出版のプロセス

復刊に際しては、リクエストされた書籍の販売を促すメールがユーザーに送られます。復刊を行う際、中小出版社が関与することが一般的であり、オリジナル出版社からの重版は少ないのが現状です。また、復刊によって新たに発生するコストが販売価格に反映されるため、オリジナル版よりも高くなることがよくあります。

運営形態の変遷

復刊ドットコムは、設立当初の2000年から2002年まで株式会社ブッキングが運営し、その後は楽天と共同で運営されました。楽天はビズシークから復刊ドットコムの運営を引き継ぎましたが、現在ではほるぷ出版のブッキング事業部に事業譲渡されています。これにより、復刊ドットコムのIDは引き継がれていますが、書籍販売業務は楽天ブックスに統合されることはありませんでした。2009年には株式会社復刊ドットコムに社名が変更されています。

結論

復刊ドットコムは、絶版書籍の復刊を希望する読者の声を集める重要な役割を果たしており、さまざまなジャンルの書籍が再び市場に登場するチャンスを提供しています。読者の支持によって、かつての名作が再び手に取れる日が来るのを楽しみに待つことができます。

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