情報科学芸術大学院大学

情報科学芸術大学院大学 (IAMAS)

情報科学芸術大学院大学（IAMAS）は、岐阜県大垣市加賀野に位置する公立大学であり、2001年に設立されました。本学は主に大学院生を対象とし、メディア文化の探求と研究を目的としています。大学の名前の略称であるIAMASは、英語の"Institute of Advanced Media Arts and Sciences"の頭文字を取ったものに加え、かつてこの地に存在した岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーの英称である"International Academy of Media Arts and Sciences"をも内包する二重の意義を持っています。

学問的背景と理念

本学は、芸術と科学の交差点に立つことを建学の理念として掲げています。この理念に基づき、先端技術と文化を融合させた実践的表現を研究テーマに据え、学生の創造力を高める塾を提供しています。専修学校時代から培った豊かな実績を背景に、国内外の展覧会で数々の入賞を果たしています。特に、2004年にはヨーロッパ最大のメディアアートの祭典であるアルス・エレクトロニカにおいて、キャンバス展示を成功させました。また、1995年から定期的に「インタラクション」展（現在の「岐阜おおがきビエンナーレ」）を開催し、地域文化の推進にも貢献してきました。さらに、2010年からはMakerイベントを開催し、創造性溢れる交流の場を提供しています。

学部構成と研究領域

情報科学芸術大学院大学は、メディア表現研究科メディア表現専攻で構成され、定員は20名です。教員や学生は、活動の領域によって研究スタジオに所属し、さまざまなテーマの探求を行っています。2006年度にスタジオ構成が改編され、スタジオ3はデザインとプログラミングの新しい分野としてのスタジオEに進化しました。2012年度からはスタジオ制度を廃止し、新たにF・A・Iの3つの領域に再編成されました。各領域は次のように設定されています：

• - F領域：デザインとエンジニアリングの新しい経験を探る。インタラクションデザインやプロトタイピング、ユビキタス技術が含まれています。
• - A領域：メディアアートや映像表現といった芸術・文化新領域の研究を行います。
• - I領域：地域やコミュニティ、文化に関する研究とデザインを重視しています。

近年の発展と取り組み

2012年には岐阜県立国際情報科学芸術アカデミーが廃校となり、本学のさらなる発展が期待されています。また、2014年度には校舎がソフトピアジャパン地区に移転し、新しい環境での教育が実現されています。2021年4月には博士後期課程が開設され、より高度な研究の場が提供されています。

関連機関

本大学には図書館や産業文化研究センター（RCIC）が付属しており、研究と学びの環境をさらに充実させています。このように、情報科学芸術大学院大学はメディア文化を融合させた教育・研究を通じて、新しい表現者の育成を目指しています。多彩な研究活動と、多位的な視野を持つ学生たちが集まるこの大学は、未来のメディア文化を先導していく重要な拠点となっています。

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