成田文男

成田文男について

成田文男（なりた ふみお）は1946年10月2日、東京都足立区に生まれたプロ野球選手です。右投右打で、特にスライダーの精度に優れた投手として知られています。高校は修徳高校で、1964年には甲子園に出場しました。彼の学生時代にはビートたけしと同級生という意外なつながりもあります。

プロ入りと高校時代

成田は1965年に東京オリオンズ（後のロッテオリオンズ）に入団し、背番号は「46」に決定。この番号は、彼が高校時代に長野での甲子園出場にちなんで選ばれました。彼のピッチングスタイルは速球と切れ味鋭いスライダーが特徴で、1967年には14勝を記録し、リーグ防御率でも3位となるなど注目を集めました。1968年から1970年にかけては3年連続で20勝を挙げ、その間にノーヒットノーランや完封試合もいくつか達成します。

現役時代の活躍

特筆すべきは1970年に25勝を挙げ、リーグ最多勝利を獲得したことです。この年、チームの日本シリーズ進出にも貢献しましたが、巨人との対戦では残念ながら負けがこびました。翌1971年のオープン戦ではメジャーリーガーたちを相手に投げ、成田の実力は国際的にも評価されました。1973年には再び最多勝利を達成し、総合的な能力が高く評価されました。

成田はまた、特異な投球フォームでも知られています。彼のオーバースローは大きなテイクバックを持ち、思い切り腕を回すスタイルで、特に打者から目線を切らない点が特徴的でした。また、打撃力もあり、通算15本塁打を打ったことも特記すべき点です。

日本ハムファイターズ時代

1979年、成田は日本ハムファイターズに移籍し、リリーフ投手として再起を図ります。1981年には先発として戻り、久しぶりのリーグ優勝に貢献しましたが、再度日本シリーズでの登板に失敗し、チームは敗北しました。1982年には選手生活を終えました。

引退後の生活

引退後、成田は埼玉でスポーツ用品店を経営。その後は港区の建設会社で広報を担当し、1991年からはゴルフに打ち込もうとアシスタントプロとして活動します。2000年頃には岐阜県に移住し、喫茶店を運営しながら少年野球の指導にも携わりました。

成田は2011年4月21日、岐阜市の病院で肝不全のため64歳で亡くなりました。キャリアを通して数々の記録を残し、多くのファンに愛された名投手であり続けました。

投手としての特性

成田のスライダーは特に評判で、他の投手にも影響を及ぼし、メジャーリーグの名選手スティーブ・カールトンがその投球を真似たとも言われています。彼のスライダーは「高速スライダー」とも呼ばれ、真っ直ぐのスピードで曲がるそのため、捕手の野村克也からも高く評価されました。
その影響は他の投手にも波及し、後の世代にも影響を与え続けました。彼の記録や技術は今でも語り草となっており、成田文男は日本のプロ野球界における伝説的存在として記憶されています。

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