日本小児歯科学会

公益社団法人日本小児歯科学会

公益社団法人日本小児歯科学会（にほんしょうにしかがっかい、英称：Japanese Society of Pediatric Dentistry、略称：JSPD）は、小児歯科学を中心とした学術研究およびその発展に貢献することを目的とする専門学術団体です。本会は、日本の歯科医学分野における主要な組織である日本歯科医学会の専門分科会の一つとして位置づけられています。また、公益社団法人として認定されており、その活動は社会全体の利益に資することを目指しています。

設立と歩み

日本小児歯科学会は、1963年（昭和38年）5月19日に設立されました。以来、半世紀以上にわたり、小児の口腔保健の向上と小児歯科医療の発展のために、様々な活動を展開しています。現在の理事長は新谷誠康氏が務めています。

組織と拠点

学会の運営を担う本部事務局は、東京都豊島区駒込に設置されています。具体的には、〒170-0003 豊島区駒込1-43-9 駒込TSビル4Fにある一般財団法人口腔保健協会内に置かれています。

全国的な活動を展開するため、地域ごとの組織として以下の六つの地方会が設置されています。

北日本地方会
関東地方会
中部地方会
近畿地方会
中四国地方会
九州地方会

これらの地方会は、各地域における学術交流や研修機会の提供など、地域に根ざした活動を行っています。

学術活動と情報発信

学会の重要な活動の一つに、学術情報の編集・発行があります。以下の二種類の学会誌を定期的に刊行しています。

『小児歯科学雑誌』 (the Japanese journal of pedodontics.)
年5回発行される和文誌です。ISSN: 0583-1199。
『Pediatric Dental Journal』 (international journal of Japanese Society of Pediatric Dentistry)
年2回発行される英文誌です。ISSN: 0917-2394 (print), 1880-3997 (online)。
国際的な情報発信を目的としており、特にvol.14以降はJ-STAGEにて全文がオンライン公開されています。

これらの学会誌を通じて、最新の研究成果や臨床に関する知見が国内外に発信されています。

専門医・認定制度

本学会は、小児歯科医療に携わる専門家の育成と質の向上を目指し、独自の専門認定制度を設けています。これは、高度な知識と技術を有する歯科医師および歯科衛生士を認定するものです。

歯科医師向けの認定
日本小児歯科学会認定医（2007年8月申請まで）: 2012年11月27日時点で139名が認定されていました。
日本小児歯科学会小児歯科専門医（2008年4月より）：旧制度に代わり導入された資格で、2012年11月27日時点で176名が認定されていました。
日本小児歯科学会専門医指導医：専門医の育成にあたる資格で、2012年11月27日時点で176名が認定されていました。

歯科衛生士向けの認定
日本小児歯科学会認定歯科衛生士：小児歯科分野における専門的な知識と技能を持つ歯科衛生士を認定するもので、2012年11月27日時点で92名が認定されていました。

これらの資格制度は、国民が質の高い小児歯科医療を受けられる体制を整備する上で重要な役割を果たしています。

学術研究の奨励

小児歯科学領域における優れた研究や業績を顕彰し、研究意欲を奨励するため、いくつかの学会賞を設けています。

学会賞
学会奨励賞
学術賞“LION AWARD”
デンツプライ賞
大会最優秀発表賞

これらの賞は、今後の小児歯科学の発展を担う研究者を育成するためにも重要な制度です。

加盟団体

本学会は、日本の歯科医学・医療に関わる以下の主要な団体に加盟しています。

日本歯科医学会
日本歯学系学会協議会
* 歯学系学会社会保険委員会連合

これらの団体との連携を通じて、歯科医学全体の発展や社会的な課題への対応にも貢献しています。

関連分野

本学会の活動は、歯学、歯科、そして特に小児歯科学といった学術領域と深く関連しています。また、学会の一覧や研究会といった枠組みの中で、他の学術団体との連携や情報交換も行われています。

公益社団法人日本小児歯科学会は、これらの多岐にわたる活動を通じて、小児の口腔健康の維持・増進、質の高い小児歯科医療の提供に貢献し続けています。

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