月影の騎士

アルバム概要

『月影の騎士』（英: Selling England by the Pound）は、1973年10月13日にリリースされたイギリスのプログレッシブ・ロック・バンド、ジェネシスの5枚目のスタジオ・アルバムです。このアルバムは、バンドにとってこれまでの最高位である全英アルバムチャート第3位、全米チャート第70位を記録しました。アメリカではゴールドディスクを獲得するなど、商業的にも成功をおさめました。

全英21位を記録したシングル「アイ・ノウ・ホワット・アイ・ライク」は、本作の中でも特に注目されています。この楽曲は、ジェネシスにとって初のヒットシングルとなりました。アルバムのカバーアートは画家ベティ・スワンウィックが手掛けた作品で、タイトル曲の一部である「アイ・ノウ・ホワット・アイ・ライク」の独特な雰囲気を巧みに表現しています。

アルバムタイトル「Selling England by the Pound（イングランドを量り売り）」は、その当時のイギリスの労働党のスローガンを意識して選ばれたものです。また、フィル・コリンズが「モア・フール・ミー」においてリードボーカルを担当している点も注目です。さらに、2015年には『ローリング・ストーン』によって、史上最高のプログレ・ロック・アルバム50において第6位に選定されています。

収録曲

本アルバムには全8曲が収録され、すべての楽曲はピーター・ガブリエル、スティーヴ・ハケット、トニー・バンクス、マイク・ラザフォード、フィル・コリンズの共同制作によるものです。具体的な曲目は以下の通りです。

A面

• - ダンシング・ウィズ・ザ・ムーンリット・ナイト（旧邦題: 月影の騎士） - 8:02
• - アイ・ノウ・ホワット・アイ・ライク - 4:03
• - ファース・オブ・フィフス - 9:36
• - モア・フール・ミー - 3:10

B面

• - ザ・バトル・オブ・エッピング・フォレスト（旧邦題: エピング森の戦い） - 11:43
• - アフター・ジ・オーディール - 4:07
• - ザ・シネマ・ショウ - 11:10
• - アイル・オブ・プレンティ - 1:30

参加ミュージシャン

このアルバムには、以下のミュージシャンが参加しています。

• - ピーター・ガブリエル: ボーカル、フルート、オーボエ、パーカッション
• - スティーヴ・ハケット: ギター
• - トニー・バンクス: ピアノ、オルガン、メロトロン、シンセサイザー、12弦ギター、バッキング・ボーカル
• - マイク・ラザフォード: ベース、ベース・ペダル、12弦ギター、エレクトリックシタール
• - フィル・コリンズ: ドラムス、パーカッション、ボーカル（モア・フール・ミー）

アルバム『月影の騎士』は、プログレッシブ・ロックの金字塔とも言える作品であり、今なお多くのファンに愛されています。独特なサウンドと深い歌詞は、聴くものに深い印象を残し、アルバム全体を通してその世界観を味わうことができます。

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