有間神社について
有間神社(ありまじんじゃ)は
兵庫県神戸市北区有野町に位置する神社で、式内社としての地位を持ち、旧
社格は郷社です。その神紋は「三つ巴」となっています。神社には大巳貴大神、少彦名大神、天御中主大神、
事代主大神といった、さまざまな神々が祀られています。
祭神の概要
有間神社では、主に四柱の神々が祭られています。最も信仰の厚い祭神、大巳貴大神は、日本の創造神とされ、農業や商業の守護神とされています。少彦名大神は医薬や温泉の神であり、安産や健康を祈願する信仰の対象です。また、天御中主大神は969年に配祀され、
事代主大神は
1935年に
美保神社から移された神です。
社名の由来
「有間」という名前の由来は明確ではないものの、「有馬」の古表記と考えられています。地元の有野村史によれば、「有」は山を意味し、「有間」は山間の開けた場所を指すとされています。この地名が「有馬」という表記に変わった時期は定かではありませんが、神社が山王谷にあったことから古くは「山王宮」とも呼ばれていました。
歴史
有間神社は古くからこの地に存在しており、創建の時期は不明ですが、631年には
舒明天皇が
有馬温泉に行幸した際に訪れたとの記録があります。
715年には大雨により社殿が流失し、神託に従って現在の有野庄西尾村に遷座しました。その後も数度の火災や神社の再建を経て、今の形を保持しています。
特に江戸時代には、
三田藩主や武州
岡部藩から寄進を受け、神社の発展に寄与しました。
明治時代以降は
神仏分離令により、神社としての姿が確立され、地域住民から厚く信仰される場所となりました。
また、社叢は約2万8000平方メートルに及び、兵庫の自然の保護に寄与しています。特に燧、枯木の生息地は県や市の天然記念物に指定されているほか、安産を祈過去には「子安石」での祈願が行われたことも知られています。
祭事・年中行事
有間神社では年間を通じて多くの祭事が行われています。特に、初戎や厄除祭、祈年祭などが有名です。例祭は毎年10月の第2月曜日に行われ、地域の人々や参拝者が集まり賑わいます。
アクセス
神社へのアクセスは、神戸電鉄三田線の岡場駅から徒歩約10分で、自然豊かな環境の中を散策しながら訪れることができます。最後に、有間神社は訪れる人々に神秘的で静謐な体験を提供し、心の安らぎをもたらす場所として、今も多くの信仰を集めています。