札幌市営地下鉄東豊線

東豊線について

東豊線（とうほうせん）は、北海道の札幌市東区に位置する栄町駅から、豊平区の福住駅までを結ぶ札幌市営地下鉄の一つです。この路線は、約13.6kmの距離にわたり、14の駅が設置されています。特筆すべき点は、東豊線がゴムタイヤを使用し、中央のレールをまたいで走行する案内軌条式鉄道であることです。路線のラインカラーは「スカイブルー」と定められ、駅ナンバリングは「H」とされます。

路線の運営と技術的特徴

東豊線は全線が電化されており、直流1,500Vの架空電車線方式を採用しています。また、全区間が複線であり、最高速度は70km/hと定められています。列車の運行は、日中は7～8分間隔、朝ラッシュ時は4分間隔で行われており、混雑時には臨時列車が運行されることもあります。

歴史的背景と開業

地下鉄南北線の開業以降、札幌市東区は交通の便が悪く、主に路線バスに頼っていましたが、渋滞などの問題が生じていました。そのため新たに都市間をつなぐ地下鉄の建設が必要とされ、1988年に栄町駅から豊水すすきの駅までの区間が初めて開業。開業当初は利用者数が予想を下回り、市民から「政治路線」としての批判もありました。

その後、 1994年には豊水すすきの駅から福住駅までの延伸が実現し、現在の形が整いました。開業時には7000形と呼ばれる車両が運行されており、これまでに9000形車両への置き換えが行われました。9000形は2015年からの運行開始で、最新の技術が導入されています。

駅設備と安心な乗車環境

東豊線の全駅にはエレベーターやエスカレーターも整備されており、バリアフリーに配慮された設計がなされています。また、乗客の安全を守るために可動式ホーム柵が導入され、ホームと車両の隙間を埋める構造となっています。これにより、乗客の転落事故を防ぐことを目的としています。

収支と利用状況

最新のデータによれば、東豊線は一日あたり約144,668人の利用者があり、混雑時には最大127%の混雑率を記録します。運行は安定しているものの、市営地下鉄の中では利用客数は最も少ない部類とされています。

将来的な展望と計画

将来的には、清田区へと延伸する計画も考えられていますが、具体的な実現可能性は未定です。また、丘珠空港へのアクセス改善についても検討が行われており、公共交通網のさらなる充実が期待されています。

まとめ

東豊線は札幌市内における重要な交通機関であり、市民の移動を支える役割を果たしています。今後の発展が待たれる路線であり、利便性向上に向けた取り組みが続けられています。

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