杉並公会堂

杉並公会堂の概要

杉並公会堂（すぎなみこうかいどう）は、東京都杉並区荻窪に位置する文化施設であり、1957年に開館しました。その後、2003年に旧公会堂が取り壊され、2006年に新たに開放されました。杉並公会堂は、日本で初めてのBOT方式のPFI事業として大林組を中心としたグループによって設計・施工されました。設計は佐藤総合計画が手掛け、ホールの音響設計は永田音響設計によって行われています。

建物の特長

「光と風のハーモニー」をテーマにしたデザインが特徴で、外壁には半透明のガラスが用いられています。このため、施設全体に柔らかい印象を与え、周囲との調和も図られています。また、2010年には公共建築賞の優秀賞を受賞するなど、建築の質が高く評価されています。メインホールは日本フィルハーモニー交響楽団のフランチャイズホールとして利用され、地域の成人式や学校の入学式、卒業式など多様なイベントが開催されています。

最近の出来事

2020年2月3日には、日本香堂の「青雲」発売55周年を記念したテレビCMの撮影が行われ、落語家の林家たい平が日本フィルハーモニー交響楽団の演奏に合わせて歌唱しました。このCMは2020年4月9日以降、いくつかのテレビ番組で放映されました。

旧公会堂の歴史

初代の杉並公会堂が完成したのは1957年で、当時は杉並区の文化的なシンボルでした。この施設は、多くの著名な文化人の意見を組み入れた設計が特徴で、1,176席を有するホールは、東京では珍しく音響設備によって「東洋一の文化の殿堂」と言われるほどの評価を受けていました。特に、音楽家や映像作家にとって重要なレコーディング場所でもあり、名作が数多く生まれました。

旧公会堂では多くのテレビ番組の公開生放送が行われ、1970年には『8時だョ!全員集合』、1966年には「ウルトラマン子ども大会」が開催されました。後者は、ウルトラマンが一般に初めてお披露目された歴史的なイベントとして知られています。建て替え後の2016年にはウルトラマンの生誕50周年を祝うイベントが行われ、特別な記念プレートが設置されるなど地域の人々に再び親しみをもたれています。

施設の詳細

現在の杉並公会堂には、以下のような施設があります。

• - 大ホール：地上2階・3階に位置し、最大客席数は1,190席です。クラシックコンサートを想定して設計されており、多様な音響設定が可能です。
• - 小ホール：地下2階にあり、最大194席収容可能です。舞台と客席をフラットに使用することも可能です。
• - グランサロン：オーケストラのリハーサルが可能な広さを持った練習室で、160名まで収容できます。
• - スタジオ：1階と地下に設置され、様々な楽器のための設備が充実しています。

所在地とアクセス

杉並公会堂は、東京都杉並区上荻一丁目23番15号に位置しています。最寄りの交通機関は、JR中央線（快速）、中央・総武線（各駅停車）、東京メトロ丸ノ内線の荻窪駅北口から徒歩7分ほどの距離です。

関連情報

杉並公会堂は、地域の文化活動にとって欠かせない場所であり、多彩なイベントやコンサートが開催されるため、地元住民や訪問者に楽しい思い出を提供しています。

もう一度検索