杉原厚吉

杉原厚吉

杉原厚吉（すぎはら こうきち、1948年6月29日 - ）は、日本の数理工学者であり、東京大学名誉教授、明治大学先端数理科学インスティテュート研究特別教授を務めています。岐阜県高山市出身。

略歴

杉原氏は、1948年に岐阜県高山市で生まれました。高山市立西小学校、高山市立中山中学校、岐阜県立斐太高等学校を経て、1971年に東京大学工学部計数工学科を卒業。1973年には東京大学大学院工学系研究科計数工学専門課程修士課程を修了しました。その後、工学部助手、通商産業省電子技術総合研究所研究官を経て、1980年に東京大学より工学博士の学位を取得しています。

1981年、名古屋大学工学部情報工学科助[[教授]]に就任。1986年には東京大学工学部助[[教授]]、1991年には教授となりました。2001年からは東京大学大学院情報理工学系研究科数理情報学専攻教授を務め、2009年4月より明治大学研究・知財戦略機構特任教授に就任。2019年3月に同大学を定年退職し、2019年4月からは明治大学先端数理科学インスティテュート研究特別教授として研究活動を続けています。

研究分野

専門は数理工学、特に計算幾何学です。通常のグラフィックスの数理に加えて、だまし絵や錯視といった非日常的なグラフィックスの数理に関する研究にも力を入れています。特に、不可能図形の一種である「不可能立体」の実現化に関する研究は、近年注目を集めています。

杉原氏は、その専門知識を活かして「図形計算コンサルタント」としても活動しています。

著書

杉原氏は、数多くの著書を出版しています。

Machine interpretation of line drawings MIT Press, 1986.
不可能物体の数理 森北出版 1993
計算幾何工学 培風館 1994
理科系のための英文作法 文章をなめらかにつなぐ四つの法則 中公新書 1994
グラフィックスの数理 共立出版 1995
だまし絵であそぼう 岩波書店 1997
FORTRAN計算幾何プログラミング 岩波書店 1998
トポロジー 朝倉書店 2001
どう書くか 理科系のための論文作法 共立出版 2001
データ構造とアルゴリズム 共立出版 2001
立体イリュージョンの数理 共立出版 2006
形と動きの数理 工学の道具としての幾何学 東京大学出版会 2006
へんな立体 脳が鍛えられる「立体だまし絵」づくり 誠文堂新光社 2007
数式を読みとくコツ 「数式は哲学だ」と割り切ってみよう 日本評論社 2008
すごくへんな立体　「立体だまし絵」づくりでエッシャーの世界を体感する! 誠文堂新光社 2008
だまし絵の描き方入門 エッシャーの描法で不思議な絵が誰でも描ける 誠文堂新光社 2008
なわばりの数理モデル ボロノイ図からの数理工学入門 共立出版 2009
タイリング描法の基本テクニック エッシャーの技法で不思議な絵を描く 誠文堂新光社 2009
大学教授という仕事 水曜社 2010
だまし絵のトリック 不可能立体を可能にする 化学同人 2010
まさか?のへんな立体 「ありえない動き」の立体だまし絵に驚く! 誠文堂新光社 2010
エッシャー・マジック だまし絵の世界を数理で読み解く 東京大学出版会 2011
だまし絵の不思議な世界 誰でも描ける・へんな立体が作れる 誠文堂新光社 2011
錯視図鑑 脳がだまされる錯覚の世界 誠文堂新光社 2012
だまし絵と線形代数 共立出版 2012
超ふしぎ体験!立体トリックアート工作キットブック 1-3 金の星社 2012-14
計算幾何学 朝倉書店 2013
トリック迷路 幻冬舎エデュケーション 2013
スウガクって、なんの役に立ちますか? 誠文堂新光社 2017
トリックアート図鑑 錯覚! 立体ペーパークラフト あかね書房 2020

また、共編著や翻訳書も多数あります。

メディア出演

杉原氏は、テレビ番組にも出演し、その研究内容や魅力を広く伝えています。

爆笑問題のニッポンの教養（NHK）
エージェントWEST（朝日放送）
又吉直樹のヘウレーカ!（NHK Eテレ）
木村多江の、いまさらですが…（NHK Eテレ）
クレイジージャーニー（TBS）

外部リンク

Kokichi Sugihara's Homepage (Japanese)
杉原厚吉 の 自由広場
杉原厚吉 - KAKEN 科学研究費助成事業データベース
杉原厚吉 - researchmap
杉原厚吉 - J-GLOBAL
論文一覧（KAKEN、CiNii）
第6回錯視コンテストの優勝者は日本人。YouTubeで作品公開中

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