東ソー

東ソー株式会社について

東ソー株式会社は、日本の大手化学企業で、東京都中央区を本社とし、山口県周南市に登記上の本店を持つ。旧称は東洋曹達工業であり、東京証券取引所プライム市場に上場しており、日経平均株価の構成銘柄にも名を連ねている。企業メッセージは「明日のしあわせを化学する」であり、顧客や社会のニーズに応える製品の開発と提供を目指している。

事業内容と強み

同社は、苛性ソーダや塩化ビニルモノマー(VCM)、ポリウレタンを中心とした「ビニル・イソシアネート・チェーン」事業に力を入れている。さらに、オレフィンやポリエチレン、合成ゴムを含む石油化学事業、無機・有機ファイン製品や計測・診断製品などを扱う機能商品事業が核心を成す。特に、南陽事業所は日本最大の面積を誇り、独自の発電設備を持つなど、地域経済にも寄与している。

歴史

企業は1935年に創設され、設立からの歴史は長く、幾度となく事業拡大を遂げている。南陽工場が1936年に操業を開始し、1971年には四日市工場が稼働を開始。1983年には東北に進出し、その後も各種企業と合併を重ねて成長を続けてきた。1990年には新大協和石油化学株式会社との合併し、1996年には塩化ビニル事業を分離して大洋塩ビを設立するなど、多様な展開をしている。

事故と危機管理

東ソーは2011年に重大な爆発事故を経験した。この事故は、南陽事業所の第2塩ビモノマープラントで発生したもので、一人の社員が亡くなる悲劇となった。この事故を受け、社内には調査委員会が設置され、再発防止策が講じられることとなった。爆発により周辺住民に避難が呼びかけられ、環境への影響も懸念された。このような経験を踏まえ、会社は今後も安全性を最大限に考慮した運営を目指す。

関係会社とグループ構成

東ソーは121の子会社及び関連会社を持っている。これには、東北東ソー化学、東ソー・ファインケム、オルガノなどが含まれ、多岐にわたる事業を展開している。また、持分法適用関連会社も存在し、業界全体でのシナジーを図る取り組みが進められている。

結語

今後、2024年には東京本社を八重洲セントラルタワーに移転予定であり、さらなる業務拡大と発展が期待されている。東ソー株式会社は、常に変化する市場環境に応じて、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを続けていくことが求められている。

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