東村山駅

東村山駅の概要

東村山駅（ひがしむらやまえき）は、東京都東村山市本町二丁目に位置している西武鉄道の駅です。この駅は国分寺駅や小川駅と並び、西武鉄道最古の駅の一つであり、開業以来地域の交通の要としての役割を果たしてきました。特急「小江戸号」をはじめ、すべての列車が停車することから、乗客にとって非常に便利な選択肢となっています。

乗り入れ路線

東村山駅へのアクセスは、新宿線、西武園線、国分寺線の3路線が提供しており、合計で4方向からの便があります。特に、西武園線はこの駅が起点となっており、国分寺線は当駅が終点となります。過去には一部の国分寺線の列車が新宿線や西武園線に直通運転していましたが、現在のダイヤではその設定は存在しません。車両番号は、新宿線がSS21、国分寺線と西武園線がSK05とされています。

駅の歴史

久米川仮停車場の設立

この駅の歴史は、1894年（明治27年）にさかのぼります。当初、川越鉄道は甲武鉄道国分寺停車場と川越を結ぶために計画され、地元の発起人がいなかったため、東村山には停車場が設置されるはずがありませんでした。予期せぬ事情で久米川仮停車場が設置され、1895年には正式に「東村山停車場」として営業を開始しました。この際、地域の住民は停車場の設置を熱望し、工事資金を提供しました。

村山貯水池と駅の発展

駅の周辺の発展に大きく寄与したのは、明治時代末期の東京市による公共事業です。東京市は、著しい人口増加による飲料水不足を解消するために、大規模な人造湖を造成し、1916年から開発を開始しました。この公共事業に伴い、東村山駅からは建設資材が運ばれ、駅前はカフェや商店が立ち並ぶ活気のある場所へと発展しました。

療養施設と駅舎の駆け引き

かつて、東村山駅にはハンセン病患者専用のホームが存在し、病人車と呼ばれる特別な列車が運行されていました。しかし、1930年代以降は患者輸送は廃止され、専用ホームは取り壊されました。このように、駅は時代と共に変遷を重ね、その役割も変わっていきました。

戦時中の物資輸送

1944年から1945年にかけて、東京都の指導により駅を利用した糞尿輸送が行われ、これが地元で議論を呼びました。戦後、このような施設も廃止され、当時の面影は失われていきました。

連続立体交差事業

近年、駅周辺の踏切問題を解決すべく、東京都・東村山市・西武鉄道による連続立体交差事業が進められています。このプロジェクトにより、駅付近の渋滞緩和が図られており、駅は高架化される予定です。

駅の構造

東村山駅は現在、島式ホーム3面6線の地上駅です。高架化工事が進行中であり、それに伴い一部の施設が移動したり閉鎖されたりしています。駅の利用状況は非常に高く、2021年度の一日平均乗降人員は39,397人に達しました。

駅周辺の環境

駅周辺には、東村山市役所や多くの公共施設、商業施設が点在しており、アクセスは非常に便利です。また、カフェや飲食店が多く立ち並び、地域住民にとっても重要な交流の場となっています。特に志村けんに因んだ観光スポットも存在し、地域の名物として親しまれています。

このように、東村山駅は歴史と現代が交錯する、地域の重要な交通拠点となっています。

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