東葉高速鉄道東葉高速線

東葉高速線：千葉と東京を結ぶ都市鉄道

東葉高速線は、千葉県船橋市の西船橋駅と八千代市の東葉勝田台駅を結ぶ16.2kmの鉄道路線です。東葉高速鉄道株式会社が運営し、東京メトロ東西線との相互直通運転により、都心部へのアクセスを容易にしています。路線記号はTRです。

路線概要

東葉高速線は、全線が複線電化されており、直流1500Vの架空電車線方式を採用しています。その路線構造は多様で、約37%が地下トンネル、約59%が高架橋、約4%が土工区間となっています。地上区間では最高速度100km/h(八千代緑が丘～八千代中央間のみ)、地下区間では75km/hで運転されています。最大勾配は西船橋駅から東海神駅に向かう上り線で38‰(運輸省特認)と急勾配区間も存在します。保安装置にはWS-ATC(国鉄時代のATC-3)が採用されており、Osaka Metro堺筋線と同様のシステムとなっています。現在、新CS-ATCへの更新工事が進められており、2025年3月の運用開始を目指しています。

歴史

東葉高速線の計画は1981年に運輸省が認可し、1985年に着工しました。開業は当初1991年を予定していましたが、幾度かの延期を経て、1996年4月27日に全線が開業しました。開業と同時に東京メトロ東西線との相互直通運転を開始し、利便性の向上に大きく貢献しました。その後、1999年には東葉快速の運転を開始するなど、運行形態の変更や改良を重ねてきました。2014年には駅ナンバリングを導入し、2016年には八千代緑が丘駅始発の上り列車を運行開始するなど、利用者の利便性を高めるための改善が継続的に行われています。

運行形態と列車種別

東葉高速線は、ほぼ全列車が東京メトロ東西線と相互直通運転を行っており、一部は東西線経由でJR中央線三鷹駅まで運行されています。列車種別は快速、通勤快速、各駅停車の3種類で、東葉高速線内は全ての列車が各駅に停車します。種別は東西線と共通で、東西線内の種別がそのまま東葉高速線内でも使用されます。かつては東葉快速という列車種別もありましたが、2014年に廃止され、現在では全ての列車が東葉高速線内は各駅停車となっています。

駅一覧と新駅計画

東葉高速線には、西船橋駅、船橋日大前駅、村上駅、東海神駅、飯山満駅、北習志野駅、八千代緑が丘駅、八千代中央駅、東葉勝田台駅の9駅があります。現在、東海神駅と飯山満駅間の間に新駅設置の計画が進められており、2028年度の開業を目指しています。

利用状況

東葉高速線の利用状況は年々増加しており、特に朝ラッシュ時の混雑率は高いです。2023年度の最混雑区間(東海神駅～西船橋駅間)の混雑率は92%となっています。

車両

東葉高速線では、開業当初から10両編成の車両が使用されています。車両のデザインには「日の出・朝日を表す赤」、「昼間の白」、「日の入り・夕日を表すオレンジ」のラインカラーが配され、千葉と東京を結ぶ路線であることを象徴しています。現在、東葉高速鉄道保有車両と東京メトロ保有車両が運用されていますが、東葉高速鉄道の車両はATS-Pが搭載されていないためJR線への乗り入れはできません。

その他

東葉高速線では、2006年より平日朝ラッシュ時に女性専用車が設定されています。また、車両基地は八千代緑が丘駅に設置されています。

まとめ

東葉高速線は、東京メトロ東西線との相互直通運転による高い利便性と、地域住民の生活を支える重要な交通手段として、千葉県北西部地域の活性化に貢献しています。今後も、新駅の開業や保安装置の更新など、更なる発展が期待されます。

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