横芝駅

横芝駅：歴史と現代が調和する総武本線の駅

JR東日本総武本線に位置する横芝駅は、千葉県山武郡横芝光町横芝にあり、地域住民にとって重要な交通拠点となっています。明治30年（1897年）6月1日、総武鉄道成東駅―銚子駅間の開通と同時に開業。当初は蒸気機関車の給水駅も兼ねており、長い停車時間を有していました。その後、国有化を経て、昭和48年（1973年）に貨物取扱いを廃止、昭和49年（1974年）には電化が完了するなど、時代の変遷と共に変化を遂げてきました。平成17年（2005年）には業務委託駅となり、現在はJR東日本ステーションサービスが駅業務を受託しています。

歴史を刻む木造駅舎

横芝駅舎は、開業当時からの木造平屋建で、入母屋造の屋根が特徴です。平成10年（1998年）には屋根の葺き替えや壁面の塗装などの改修工事が行われましたが、現在も当時の面影を残しています。2024年現在、千葉県内最古の駅舎の一つとして、歴史的建造物としての価値も高く評価されています。駅舎内には、待合所や多機能券売機、簡易Suica改札機などが設置され、利用者の利便性を向上させています。かつては有人窓口であるみどりの窓口や売店、駅構内トイレも存在しましたが、現在は自動販売機のみが設置されています。駅構内トイレは現在使用不可となっていますので、利用の際はご注意ください。

駅の構造とバリアフリー化

駅は地上駅で、単式ホーム1面1線と島式ホーム1面2線の計2面3線から成り立っています。ホームは嵩上げされておらず、線路は南西から北東方向に走っています。駅舎側の単式ホームは松尾方（駅舎側）で切り欠かれた構造になっており、そこから側線が分岐しています。2つのホームは跨線橋で連絡しており、島式ホームの中程には待合所が設置されています。近年、跨線橋にエレベーターが設置されるなど、バリアフリー化も進んでいます。また、1・2番線は11両編成、3番線は6両編成まで対応可能です。3番線は、非常時に折返し列車が使用される場合があります。

利用状況と周辺環境

2023年度の1日平均乗車人員は約1147人です。周辺環境は、2006年の合併以前は旧・横芝町の中心駅として機能しており、現在は横芝光町の中心駅として、地域住民や周辺の商業施設へのアクセスに重要な役割を果たしています。駅周辺には、横芝光町役場、横芝郵便局、銀行支店、ショッピングセンター、飲食店などが集積し、生活利便性も高いエリアとなっています。駅前にはバス乗り場、タクシー乗り場、身体障害者用乗降場も整備され、公共交通機関の利用も容易です。また、パークアンドライドやキスアンドライドのための駐車場や待機場も整備されており、車でのアクセスにも配慮されています。横芝駅からのバス路線も充実しており、町内循環バスに加え、自動運転バスも運行されています。成田空港への直通バスも利用可能です。

列車運行

当駅には、終着駅および始発駅となる列車が上下1本ずつ設定されています。かつては成東駅止まりだった最終列車が当駅まで回送され、翌朝始発として運行されていましたが、現在は客扱いを行う列車が設定されています。

今後の展望

歴史ある駅舎と現代的な設備が調和した横芝駅は、これからも地域住民の生活を支える重要な交通拠点として、その役割を果たしていくことでしょう。バリアフリー化の更なる推進や、周辺環境の整備など、今後の発展も期待されます。

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