母恋駅

母恋駅（ぼこいえき）

母恋駅は北海道室蘭市母恋北町1丁目に位置し、北海道旅客鉄道（JR北海道）の室蘭本線に属する鉄道の駅です。この駅は、駅番号M35を有し、電報略号はホコ、事務管理コードは▲130353となっています。

歴史

母恋駅の設立に関する歴史は1935年（昭和10年）に遡ります。同年、地元住民から簡易駅の設置が求める請願が提出されました。その結果、駅は12月29日に開業し、当初は旅客や手荷物の取り扱いを行う簡易駅として機能しました。最初の頃はガソリンカーのみが停車していましたが、1940年には旅客駅に昇格し、荷物の取り扱いも開始されました。1980年には荷物取り扱いが廃止され、1984年には無人駅となり、簡易委託駅として管理が室蘭生協に引き継がれました。1987年には国鉄分割民営化によってJR北海道に継承され、1999年からは委託業務が再開されました。

駅名の由来

母恋駅の名前の由来はその所在地に関連しています。知里真志保によれば、アイヌ語の「ポクセイオイ」（ホッキ貝・群生する・ところ）から「ポコイ」と名付けられたという説があります。また、別の説では「ポクオイ」（陰になる所）から名づけられたとも言われており、この場合、かつてこの地区が沢地帯であったことが影響していると考えられます。

駅構造

母恋駅は相対式の2面2線を有する地上駅であり、転轍機がない単線の構造を持っています。双方のホームは、両方の東側を繋ぐ跨線橋によってアクセス可能です。駅舎は東室蘭駅の管理下にあり、簡易委託駅として利用されております。改札業務は行われておらず、駅舎は開業時からの木造建築が利用されています。駅舎の南側にはトイレも設置されています。以前は駅舎内に売店があり、1993年時点では営業していました。

記念乗車券

母恋駅では毎年5月に「母の日記念乗車券」が販売されており、過去には「母恋駅記念入場券」が通年で発行されていました。1984年からは簡易委託駅として入場券の発売が行われず、代わりに記念乗車券が販売されるようになりました。また、1996年には「母恋駅を愛する会」が設立され、駅舎は地域のコミュニケーションの場として活発に利用されています。コロナウイルスの影響を受けるまでには280回以上のイベントが行われてきました。

利用状況

この駅を利用する人々の数は変化しています。1981年度（昭和56年度）には1日あたり754人が利用していましたが、1992年度（平成4年度）には526人に減少しました。最近のデータには具体的な数値は示されていません。

駅弁

母恋駅で提供される主な駅弁は「母恋めし」で、毎週木曜日が定休日となっており、販売時間は10:00から13:00までです。

駅周辺

駅の周囲には国道36号（室蘭新道）があり、これは高架の自動車道で、駅のすぐ後ろに位置しています。周辺には室蘭警察署母恋交番や母恋駅前郵便局、室蘭信用金庫の支店など、さまざまな施設が立ち並んでいます。また、日鋼記念病院や地球岬小学校なども近隣にあり、地域の生活に欠かせない存在となっています。さらに、道南バスと北海道中央バス（高速むろらん号）の「母恋駅前」停留所も駅の近くにあり、交通の便も良好です。

隣の駅

母恋駅の隣には室蘭駅（M36）や御崎駅（M34）があり、いずれも室蘭本線に属しています。

もう一度検索