求肥

求肥（ぎゅうひ）とは

求肥は、和菓子の代表的な材料の一つで、白玉粉や餅粉に砂糖や水飴を加えて練り上げたものです。漢字では「牛皮」や「牛肥」とも表記されますが、これはかつて日本で獣肉を食することを忌み嫌っていたため、「求肥」という字が当てられたとされています。求肥は、餅とは異なり、もち米を粉にしてから練り上げるため、独特の柔らかさと滑らかな食感が特徴です。

求肥の製法

求肥の製法は主に3種類あります。

1. 水練り：
白玉粉や餅粉などの粉に水を加えて柔らかく練り、砂糖や水飴を加えて加熱しながら練り上げる方法です。
もっとも一般的な製法で、生地が柔らかく仕上がります。

2. 茹で練り：
白玉粉や餅粉などを練った後に茹で、その後砂糖などを加えて更に練り上げる方法です。
水練りに比べて、若干弾力のある仕上がりになります。

3. 蒸し練り：
白玉粉や餅粉などを練った後に蒸し、その後砂糖などを加えて更に練り上げる方法です。
水練りに比べて日持ちがしやすいのが特徴です。

求肥の生地には、大量の砂糖や水飴が使用されるため、非常に保水性が高く、時間が経っても柔らかさを保つことができます。また、加熱調理をせずにそのまま食べられるのも特徴です。この特性から、常温や低温で食べる和菓子やアイス菓子に広く利用されています。

求肥を使った菓子

求肥は、様々な和菓子やデザートに使われています。その一部をご紹介します。

求肥そのものを菓子としたもの
羽二重餅：求肥を作る際に、食材を練り込んだもの
吉備団子
バター餅
乳団子：牛乳で味付けしたもの
朝鮮飴：水飴を求肥で固めたもの
ゆべし：柚子で味付けしたもの
兵六餅
ボンタンアメ：ボンタンで味付けしたもの
餡を求肥で包んだもの
練り切り
鶯餅
菱葩餅
きよめ餅
舌鼓
餡以外の食材を求肥で包んだもの
雪見だいふく
雪苺娘
求肥を餡で包んだもの
誉の陣太鼓
小麦粉を焼いて作った皮で求肥をはさんだもの
調布巻
若鮎
あかまき
求肥を添えた甘味処のデザート
あんみつ
みつまめ


これらの他にも、求肥は様々な和菓子やデザートに使われています。

求肥と類似の食品

求肥と似たような和菓子として、羊羹や外郎が挙げられます。羊羹は、小豆などの餡を寒天で固めたものであり、外郎は米粉などを蒸して作ったものです。求肥とは、製法や食感が異なります。

まとめ

求肥は、和菓子に欠かせない重要な材料です。その柔らかさと優しい甘さは、多くの人々に愛されています。様々な和菓子やデザートに使われているため、今後も私たちの食卓を彩ってくれるでしょう。

関連情報

和菓子
上新粉で作られた和菓子
羊羹
外郎

外部リンク

『求肥』 - コトバンク

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