津久井浜駅

津久井浜駅（つくいはまえき）

神奈川県横須賀市津久井四丁目に位置する津久井浜駅は、京浜急行電鉄久里浜線が乗り入れる駅です。駅には「KK70」という駅番号が付与されており、行政区域としては横須賀市の南端にあたる地域に立地しています。

駅の歴史は、1966年（昭和41年）3月27日に久里浜線の終着駅として開業したことに始まります。しかし、開業からさほど時を経ない同年7月7日には、久里浜線がさらに先の三浦海岸まで延伸されたため、津久井浜駅はすぐに途中駅となりました。その後の設備改良として、2007年（平成19年）には駅構内のバリアフリー化を目的として、ホームと改札階を結ぶエレベーターが設置されています。

駅構造としては、列車が相互に行き来できる複線区間に位置し、8両編成の列車まで停車できる相対式ホームが2面2線配置された地上駅です。改札口は駅の北東側に設けられた駅舎内に一箇所に集約されており、各ホームへは階段のほか、エレベーターでもアクセス可能です。駅舎が立地する北東側は地形の都合から高架構造となっており、この付近からは高架駅のような雰囲気も感じられます。改札口の隣には京急ステーションストアの売店があり、駅員が改札業務と兼務して対応しています。自動改札機が設置されていますが、昔ながらの有人改札の窓口も残されています。

駅の利用状況に目を向けると、2023年度（令和5年度）における1日平均の乗降人員は6,023人でした。これは京浜急行線にある全72駅の中で67番目に位置する数値です。駅を利用する人々は、主に近隣に暮らす住民や地元の高校に通学する学生が中心ですが、駅周辺に広がる観光農園や津久井海水浴場などを訪れる行楽客の利用も見られます。なお、品川方面に5駅離れた新大津駅の利用客が増加している影響もあり、2011年度以降は、京急線の快特停車駅の中では最も乗降人員が少ない駅となっています。

駅周辺は、戸建て住宅などが建ち並ぶ閑静な住宅地が主体となっています。また、比較的温暖な気候を生かした観光農園での畑作や果樹栽培も盛んで、のどかな田園風景が広がっています。駅から海までは直線距離で約400メートルほどの距離にあります。かつて、当駅付近で久里浜線と並行していた国道134号を路線バスが運行していましたが、鉄道の開業によりその役割を終え、廃止されました。

駅周辺には、教育施設として神奈川県立津久井浜高等学校や横須賀市立津久井幼稚園があります。また、生活関連施設として横須賀津久井郵便局や京急ストア津久井浜店などが立地しています。レジャーや観光のスポットとしては、津久井海水浴場や津久井浜観光農園が知られています。その他、武山、国道134号、かつて万代順四郎の別荘を改修した文化施設の万代会館、津久井浅間神社、秋葉神社なども近隣に位置しています。

京浜急行電鉄久里浜線において、当駅から品川方面（上り）の隣駅は京急長沢駅（KK69）、三浦海岸方面（下り）の隣駅は三浦海岸駅（KK71）です。当駅には特急や快特といった優等列車も停車しますが、座席指定制の「イブニング・ウィング号」は通過します。

もう一度検索