田主丸駅

田主丸駅について

田主丸駅（たぬしまるえき）は、福岡県久留米市田主丸町に立地する九州旅客鉄道（JR九州）の久大本線に属する駅です。この駅は1928年12月24日に開業し、歴史的な背景を持っています。

歴史

田主丸駅は、鉄道省による久大線の久留米から筑後吉井間の開通に伴い開業しました。当初、駅舎が初代のものとして設置されましたが、1984年には貨物および荷物の取扱いが廃止され、同時に駅は無人化されました。その後しばらくしてから再度有人駅に戻りました。1987年の国鉄の分割民営化では、九州旅客鉄道がこの駅の運営を引き継ぎました。1990年になると地元観光協会が駅業務を委託され、1992年には河童の形をした新しい駅舎が完成しました。

駅舎の特徴

田主丸駅の特徴的な駅舎は、ふるさと創生資金を活用して建設されたもので、地元の町が土地を借り受けて駅舎を設計しました。デザインは浮羽工業高校の生徒によって手掛けられており、木造の一部二階建てで、延べ床面積は約313.8平方メートルに及びます。建設費は約7,700万円で、クリスマス時期には駅舎に美しいイルミネーションが施されて多くの人々を楽しませています。また、駅は簡易委託駅として機能しており、田主丸観光協会が業務を受託しています。

駅の構造

田主丸駅は相対式ホームを持ち、2面2線の地上駅となっています。利用する利用者にとって、移動の利便性が高い構造となっています。

利用状況

かつての田主丸駅は1960年代には1日約4,000人が利用し、地元産の苗木や庭木の発送も活発に行われていましたが、国道210号の開通とともにトラック輸送にシフトしたため、乗客と荷物の両方の数が大幅に減少しました。1974年には1日あたりの平均乗客数が約1,800人に減少しましたが、2020年度にはさらなる減少が見られ、1日平均473人にとどまっています。

駅周辺

駅の周辺には多くの施設があります。久留米市役所田主丸総合支所や田主丸郵便局、福岡県立浮羽工業高等学校などがあり、地域の生活の拠点となっています。また、石垣観音寺や田主丸中央病院、そよ風ホール（田主丸図書館）、月読神社なども近い位置に存在します。これらの施設により、住民や訪問者が便利に利用できる環境が整っています。

バス路線

田主丸駅からは西鉄バス久留米および甘木観光がそれぞれバス停を設置していますが、バス停は国道210号に面したものだけであるため、別の方面に向かう場合は反対側の道路で待つ必要があります。具体的に、西鉄バスの23番線と25番線が運行されており、甘木観光バスの4番線も利用が可能です。

隣の駅

田主丸駅の隣駅には、久大本線の筑後草野駅があります。特急「ゆふ」が一部こちらに停車するため、便利なアクセスが可能です。

田主丸駅はそのユニークな施設と豊富な歴史によって、地域に深く根付いた大切な駅となっています。

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