矢崎化工

矢崎化工株式会社について

矢崎化工株式会社は、1953年に設立された合成樹脂製品の製造会社です。本社を静岡市駿河区に置き、「自主創造」を社是としています。創業者の矢崎芳實氏が、兄である矢崎貞美氏が社長を務める矢崎電線工業株式会社（現矢崎総業株式会社）の技術部長であった背景から、合成樹脂製品の開発から製造、販売までを一貫して行う会社として設立されました。

特徴と事業内容

矢崎化工は、自動車電装機器や電線などを手掛ける矢崎総業グループとは異なる会社です。その事業内容は多岐にわたり、以下の製品を製造・販売しています。

福祉介護機器: シャワーキャリー、手すり、すのこ、たちあっぷなど、高齢者や体の不自由な方の生活を支える製品を提供しています。
プラスチック製品: バケツ、ポリテナー（輸送用コンテナ）、ポリ袋、電力計器箱など、日常生活や産業界で必要とされる様々なプラスチック製品を製造しています。
イレクター: 表面を合成樹脂で覆った鋼管とジョイント部品からなる製品です。ホームセンターなどで入手可能で、DIY愛好家にも人気があります。専用の接着剤で合成樹脂部分を溶着し、自由に組み立てられる点が特徴です。
自動車内装部品: カウルサイド、スカッフ、シートシールドなど、自動車の内装に使われる部品を製造しています。特にトヨタ自動車との取引が深く、関連会社への部品供給も行っています。
物流改善機器: イレクターを用いた現場改善機器、AGV（無人搬送車）、DPS(デジタルピッキングシステム)などを提供しています。これらの製品は、物流現場の効率化に貢献しています。


沿革

矢崎化工の歴史は、革新的な製品開発と積極的な事業拡大の歴史でもあります。

1953年: 矢崎芳實氏が資本金1千万円で会社を設立。本社を東京都港区、工場を静岡市に構え、合成樹脂製品の製造を開始しました。
1950年代後半: 大阪、名古屋、福岡、札幌など、全国主要都市に出張所を開設し、販路を拡大。プラスチック貯金箱を開発し、住友銀行に大量納入したことが、事業成長のきっかけとなりました。
1960年代: 大阪工場を大阪府高槻市に移転し、本社を東京都板橋区に移転。イレクターパイプの生産を開始し、事業の柱の一つとなりました。
1970年代: 本社を静岡県静岡市に移転し、イレクター製品の特約店システムを開始しました。1973年には矢崎敦彦氏が社長に就任しました。
1990年代: アメリカ法人テキスチューブ社を傘下に収め、クリフォーム（イレクター）の生産・販売を開始しました。品質マネジメントシステムに関する国際規格「ISO9002」「ISO9001」を認証取得しました。
2000年代: ドイツにクリフォームテクニック社を設立し、クリフォームの海外販売を本格化。クリフォーム社は、クリフォームロジスティック社を統合し、ミシガンオフィスを開設しました。タイにも販売会社を設立し、グローバル展開を加速させました。
2010年代: クリフォーム社がミシガンオフィス社屋を新設し移転。2015年には取締役社長の矢崎敦彦氏が「瑞宝双光章」を受章しました。
2021年: 矢崎基夫氏が社長に就任しました。


グローバル展開

矢崎化工は、日本国内だけでなく、海外にも積極的に事業を展開しています。アメリカ、ドイツ、タイなどに拠点を持ち、クリフォーム製品の販売を行っています。自動車メーカーだけでなく、航空関連のボーイング社との取引もあり、その技術力の高さが伺えます。

主な取引先

矢崎化工の取引先は多岐にわたります。

自動車メーカー（トヨタ自動車など）
総合電機メーカー
情報通信機器メーカー
精密機器メーカー
食品メーカー
各種流通小売業
ホテル
農機具メーカー
種苗メーカー
JA
医療福祉関連販売会社
ホームセンター
金物店
スーパー
量販店


海外の自動車メーカー関連では、ゼネラルモーターズ、フォルクスワーゲン、ダイムラー、クライスラー、フォード・モーター、ポルシェといった大手自動車メーカーと取引があります。

外部リンク

矢崎化工株式会社
Diy-Life
介護支援ﾍﾟｰｼﾞkaigo-web
ソリナビ（Solutions-navi）
アグリコネクター
自動車部品部門

もう一度検索