石崎隆之

地方競馬を代表する名騎手、石崎隆之の軌跡

石崎隆之騎手は、1956年1月29日生まれの地方競馬騎手です。船橋競馬場を本拠地として、数々の輝かしい成績を残しました。その卓越した騎乗技術と類まれな勝負強さで、長きに渡り地方競馬界をリードした、まさにレジェンドと呼ぶにふさわしい存在でした。

船橋競馬場の名門・出川己代造厩舎から騎手人生をスタートさせました。デビュー当初は苦戦を強いられましたが、結核や骨折といった大きな試練を乗り越え、類まれな才能を開花させます。

彼の真価が世に知れ渡ったのは、地方競馬の全国リーディングジョッキーを10回も獲得したことからでしょう。これは並々ならぬ努力と実力の証です。さらに、1990年から始まったNARグランプリ最優秀騎手賞を2002年まで連続受賞するという偉業を達成しました。これは、南関東公営競馬のみならず、日本の地方競馬全体における彼の圧倒的な地位を示しています。

石崎騎手は、佐々木竹見騎手、的場文男騎手と並ぶ6000勝ジョッキーの一人という記録も残しています。地方競馬にとどまらず、中央競馬にも積極的に参戦し、1994年にはワールドスーパージョッキーズシリーズで優勝。1997年にはアブクマポーロで東海ウインターステークスを制覇するなど、その活躍は地方競馬の枠を超えていました。一時、ほぼ毎週のように中央競馬への参戦を繰り返すほどでした。その後、2007年から2012年までは中央競馬への参戦はありませんでしたが、2013年には再び中央競馬のレースに騎乗しています。

所属していた出川龍一調教師の勇退に伴い、2012年6月1日には千葉県騎手会所属となりました。60歳を過ぎてもなお騎乗を続けましたが、2018年7月に病気で入院。その後は調教にも乗らず、秋頃には騎手免許の更新を行わないことを決意しました。2019年3月15日、船橋競馬場にて引退式が行われ、多くのファンに惜しまれながら、長きにわたる騎手人生に幕を閉じました。

石崎隆之騎手は、数々の名馬にも騎乗しました。ダイハードコトブキ、トムカウント、フオーモサカウント、フジノダンサー、ヒカリカツオーヒ、コスモノーブル、グレイドショウリ、ホマレショウハイ、パルブライト、アマゾンオペラ、コンサートボーイ、イシノサンデー、マキバサイレント、サプライズパワー、カガヤキローマン、アブクマポーロ、トーシンブリザード、ラヴァリーフリッグ、セレン、アクチブハトリなど、その数えきれないほどの活躍馬と共に、数々の栄光を掴みました。これらの名馬との出会いが、石崎騎手の伝説をさらに輝かせたと言えるでしょう。

彼の功績は、地方競馬の歴史に永遠に刻まれることでしょう。地方競馬のレベル向上に大きく貢献し、多くの後進の騎手たちに大きな影響を与えた、まさに偉大な騎手でした。引退後も、その経験と知識が、競馬界の発展に役立つものと期待されています。彼の残した記録と記憶は、これからも多くの競馬ファンに語り継がれていくことでしょう。

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