福里真一

福里真一：時代を彩るCMクリエイター

福里真一（ふくさと しんいち）は、1968年7月24日生まれの日本のCMプランナー、コピーライター、クリエイティブ・ディレクターです。株式会社ワンスカイに所属し、妻は同じくコピーライターの三井明子氏。

生い立ちとキャリア

神奈川県鎌倉市で生まれた福里氏は、神奈川県立湘南高等学校、一橋大学社会学部を卒業。大学では社会心理学を専攻しました。1992年に株式会社電通に入社。当初は研究部門を希望していましたが、クリエイティブ部門に配属されたことが、彼の才能を開花させるきっかけとなりました。人とコミュニケーションを取るのが苦手だったという意外な一面も持ち合わせています。

1995年にはACC最優秀ラジオスポットCM賞、1997年にはTCC最高新人賞を受賞。その実力が認められ、2001年に独立し、ワンスカイを設立しました。

代表的なCM作品

福里氏の作品は、ユーモアと時代を捉えた表現が特徴です。数々のヒットCMを手がけ、多くの人々の記憶に残る作品を創り出してきました。以下はその代表的な作品です。

ジョージア缶コーヒー「明日があるさ」シリーズ： 吉本興業のタレントを起用し、社会現象にもなった人気シリーズ。
富士フイルム「フジカラーのお店」シリーズ： 樹木希林さんをはじめとする豪華キャストが話題を呼んだ。
サントリーBOSS「宇宙人ジョーンズ」シリーズ： トミー・リー・ジョーンズ演じる宇宙人ジョーンズが人気を博した。
トヨタ自動車「こども店長」シリーズ： 加藤清史郎さんが演じるこども店長が愛された。
トヨタ自動車「ReBORN」シリーズ：豪華キャストを起用し、話題になった。
トヨタ自動車「TOYOTOWN」シリーズ：樹木希林さんをはじめとする豪華キャストが出演し、魅力的な世界観を作り上げた。

その他にも、NTT東日本、オムロンヘルスケア、ライオン、ローソン、全日空など、多くの企業のCMを手がけています。その作風は幅広く、ユーモラスなものから感動的なものまで、多岐にわたります。

作詞家としての才能

福里氏はCMソングの作詞家としても活躍しています。ウルフルズの「明日があるさ」や、エコリカのラジオCMソング「エコリカちゃんと呼ばれたい」など、多くの楽曲で作詞を担当しました。

受賞歴

福里氏は、ACCグランプリ、ACCベストプランナー賞、TCCグランプリ、TCC賞、ADC賞、ギャラクシーCM大賞、クリエイター・オブ・ザ・イヤーなど、数々の広告賞を受賞しています。また、「明日があるさ」（2001年）、「こども店長」（2009年）で新語・流行語大賞に入賞するなど、その作品は社会現象をも巻き起こしました。

その他

著書に『電信柱の陰から見てるタイプの企画術』、『困っている人のためのアイデアとプレゼンの本』などがあります。また、絵本『いのち』も手がけ、その表現の幅広さを示しています。2016年度には東京コピーライターズクラブTCC賞審査委員長を務めるなど、業界への貢献も大きいです。

福里真一は、常に新しい表現を追求し、人々の心に響くCMを作り続けています。彼の作品は、日本の広告史に深く刻まれていくことでしょう。

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