積水ハウス・リート投資法人

積水ハウス・リート投資法人：住宅中心のJ-REITの歩み

積水ハウス・リート投資法人は、東京都港区に本社を置く東証上場の投資法人（J-REIT）です。積水ハウスをスポンサーとし、同社の完全子会社である積水ハウス・アセットマネジメントが資産運用会社として運営にあたっています。

多様な資産ポートフォリオの変遷

同法人は総合型のリートとして、当初はオフィスビルや商業施設、ホテルなどを中心としたポートフォリオを構築していました。しかし、2018年5月には積水ハウス・レジデンシャル投資法人を吸収合併することで、事業内容を大きく転換。住宅とオフィスビルを中核資産とする体制に移行しました。その後も資産構成の見直しを継続し、2023年には住宅を中心としたポートフォリオ構築へと舵を切っています。この戦略転換により、安定的な収益基盤の確立を目指していると考えられます。

設立から合併、そして成長へ

積水ハウス・リート投資法人は2014年9月8日に設立されました。当初の資産運用会社は積水ハウス投資顧問でしたが、2018年の合併に伴い積水ハウス・アセットマネジメントに商号変更されています。同年12月には東京証券取引所に上場を果たし（証券コード：3309）、市場からの高い評価を獲得しました。

吸収合併された積水ハウス・レジデンシャル投資法人は、2005年7月28日に東証に上場したリートです。設立当初はジョイント・コーポレーションをスポンサーとしていましたが、経営不振のため積水ハウスとスプリング・インベストメント（現：東京ガス不動産投資顧問）がスポンサーとなり、2010年には積水ハウス・SI投資法人に商号変更されました。その後、積水ハウス単独スポンサー体制に移行し、2017年6月に積水ハウス・レジデンシャル投資法人に商号変更された後、2018年5月に積水ハウス・リート投資法人に吸収合併されました。

充実した不動産ポートフォリオ

2020年12月15日時点での資産規模は5,329億円、物件数は121物件に及びます。そのうち、113物件が住居用不動産で、「エスティメゾン」や「プライムメゾン」といった積水ハウスのブランドマンションが中心となっています。オフィスビルやホテルなども保有しており、代表的な物件としてはガーデンシティ品川御殿山、御殿山SHビル、本町南ガーデンシティ、本町ガーデンシティなどがあります。過去にはザ・リッツ・カールトン京都の株式も保有していましたが、2022年8月に売却しています。

強固な財務基盤

2020年10月31日現在、発行可能投資口総数は20,000,000口、発行済投資口数は4,288,666口です。投資主数は19,279名と、多くの投資家から支持されていることがわかります。

積水ハウスとの連携

積水ハウスは、同法人のスポンサーとして、その経営に深く関わっています。積水ハウスの不動産開発力とブランド力は、同法人の資産価値向上に大きく貢献していると言えるでしょう。また、ジャパンエクセレント投資法人のスポンサーも務めていた過去も持っています。

今後の展望

住宅を中心としたポートフォリオ戦略を推進することで、安定的な収益と成長を目指していく積水ハウス・リート投資法人。今後も、不動産市場の変化に対応しながら、投資家への高いリターンを提供し続けることが期待されます。

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