等高線

等高線とは？地図の読み方を詳しく解説

等高線とは、地図上で標高が同じ地点を結んだ線のことです。山や谷などの地形の起伏を視覚的に表現するために用いられ、地図を読む上で欠かせない要素の一つとなっています。

地図における等高線の役割

等高線は、地形の形状や傾斜を把握するために非常に有効です。等高線の間隔が狭いほど傾斜が急で、広いほど緩やかであることを示します。また、等高線が凸状になっている部分は尾根、凹状になっている部分は谷を表します。

日本では、東京湾の平均潮位を基準とした日本水準原点の標高に基づいて等高線が描かれています。これにより、地図上の高さが実際の標高と対応し、正確な地形把握が可能になっています。

等高線の種類と間隔

国土地理院が発行する地図では、等高線は以下の4種類に分類され、地図の縮尺に応じて間隔が定められています。

主曲線: 基本となる等高線
計曲線: 5本ごとに太線で示される等高線
第一次補助曲線: 主曲線では表現しきれない緩やかな地形を示す破線
第二次補助曲線: 第一次補助曲線よりもさらに細かい地形を示す破線

以下は、主な縮尺における等高線の間隔です。

20万分1地勢図:
計曲線: 500m
主曲線: 100m
第一次補助曲線: 50m
第二次補助曲線: 25m
5万分1地形図:
計曲線: 100m
主曲線: 20m
第一次補助曲線: 10m
第二次補助曲線: 5m
2万5千分1地形図:
計曲線: 50m
主曲線: 10m
第一次補助曲線: 5m
第二次補助曲線: 2.5m

地形表現を豊かにするその他の手法

等高線の他に、地形表現を見やすくするための様々な工夫が凝らされています。

段彩: 標高に応じて色分けすることで、地形を立体的に表現する手法
ケバ図: 傾斜の方向を示す短い線を描き込むことで、地形の起伏を強調する手法
点描図: 点の密度で地形の傾斜を表す手法

気象学における等高線

気象学では、等圧面における等しい高さの点を結んだ線を等高線（等高度線）と呼びます。高層天気図では、この等高線を用いて気圧配置や気流の様子を分析します。地図における等高線と同様に、等高線の間隔が狭いほど気圧傾度（高度傾度）が大きく、風が強いことを示します。

まとめ

等高線は、地図を読み解き、地形を理解するための重要なツールです。等高線の種類や間隔、その他の地形表現手法を理解することで、地図からより多くの情報を読み取ることができるようになります。ハイキングや登山などのアウトドア活動はもちろん、防災や都市計画など、様々な分野で役立つ知識となるでしょう。

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