篠ノ井駅

篠ノ井駅：信州の交通拠点、歴史と自然に囲まれた駅

篠ノ井駅は、長野県長野市篠ノ井布施高田に位置する、JR東日本としなの鉄道が共同使用している駅です。JR東日本の信越本線と篠ノ井線、そしてしなの鉄道線の3路線が乗り入れる、信州地方における重要な交通拠点となっています。

歴史ある駅舎と多様な路線

1888年（明治21年）に信越線の駅として開業した篠ノ井駅は、長い歴史を誇ります。幾度かの駅舎改築を経て、現在の橋上駅舎は1995年に完成しました。駅舎内にはみどりの窓口が2ヶ所設置され、利便性も高くなっています。

信越本線、篠ノ井線、しなの鉄道線と3路線が乗り入れるこの駅は、1997年の北陸新幹線部分開業に伴い、信越本線軽井沢～篠ノ井間がしなの鉄道に移管されたことにより、現在の形となりました。そのため、3路線が当駅を起終点としていますが、運転系統上は信越本線・篠ノ井線、信越本線・しなの鉄道線とそれぞれ一体的な列車系統を形成しています。

特急「しなの」の全列車が停車するほか、観光列車「ナイトビュー姨捨」や「リゾートビューふるさと」も停車します。平日には当駅始発の列車も運行されています。

駅周辺の観光地とアクセス

篠ノ井駅周辺は、自然豊かな環境に恵まれ、様々な観光地へのアクセスも便利です。

東口側には、長野市茶臼山動物園や長野市茶臼山恐竜公園・自然植物園などがあり、家族連れにも最適です。また、北陸新幹線が駅東口側を並行して走っており、駅舎東口のデッキからは新幹線を間近で眺めることができます。デッキには、長野オリンピックを記念したブロンズ像「未来に向けて」（通称「雪ん子像」）も設置されています。

西口側には長野市立篠ノ井西中学校があり、地元住民の生活を支えています。

駅からはアルピコ交通や長野市営バス、ぐるりん号などの路線バスが利用でき、周辺地域へのアクセスも容易です。

駅施設とバリアフリー

篠ノ井駅は単式ホーム1面1線、島式ホーム1面2線の地上駅で、橋上駅舎と駅東西を結ぶ自由通路を備えています。バリアフリー対策として、エレベーターや多機能トイレも完備し、快適な駅空間を目指しています。自動改札機や自動券売機、NewDaysなどの商業施設も充実しており、利便性も高いです。

かつては駅舎にそば店がありましたが、現在は閉店しています。

ホームには待合室が設置され、1番線と2・3番線の間にはかつて中線が敷設されていましたが、現在は撤去されています。発車メロディーは東洋メディアリンクスの「Water Crown」が使用されています。

貨物列車の歴史

篠ノ井駅は、かつては専用線車扱貨物の取扱駅でもありました。駅構内にはJR貨物の塩尻機関区篠ノ井派出があり、多くの貨物列車が機関車の付け替えを行っていました。現在では貨物列車の発着はなくなっていますが、構内には多数の側線が今も残っています。

利用状況

JR東日本の1日平均乗車人員は8,179人（2023年度）、しなの鉄道の1日平均乗車人員は537人（2022年度）です。近年は利用者数も安定しており、地域住民にとって重要な交通手段となっています。

まとめ

篠ノ井駅は、歴史と自然、そして現代的な利便性を兼ね備えた駅です。信州地方の玄関口として、今後も地域の発展に貢献していくことでしょう。

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