美佐島駅

美佐島駅 (みさしまえき)

美佐島駅は、新潟県十日町市午に位置する北越急行ほくほく線の駅です。ほくほく線内で唯一の地下駅であり、国内でも珍しい山岳トンネルの中に設けられた鉄道駅として知られています。

歴史

駅名は、駅周辺の広域地名に由来します。

1997年（平成9年）3月22日：ほくほく線六日町駅 - 犀潟駅間の全線開業と同時に営業を開始。
2015年（平成27年）3月14日：北陸新幹線長野 - 金沢間の開業に伴い、特急「はくたか」が廃止。当駅を160km/hで通過する列車運用が消滅。
2023年（令和5年）3月18日：ダイヤ改正により快速列車が廃止され、当駅を通過する定期運用がなくなりました。

駅構造

単式ホーム1面1線を有する地下駅です。駅舎は地上にありますが、ホームは地下10.1mの赤倉トンネル内に位置しています。駅は無人であり、乗車駅証明書発行機が設置されています。駅舎内には畳敷きの待合室と男女別のトイレが設けられていますが、バリアフリー設備はありません。

のりば

列車通過時の風圧が非常に強いため、ホームへ続く通路は二重の鉄製扉で仕切られています。通常、ホームに面した扉は施錠されており、列車接近時にのみ開錠されます。駅利用者は、表示が切り替わることでホームへの立ち入りが可能になります。下車後は2分以内の退出が求められ、ホームは防犯カメラで監視されています。

二重扉は、列車通過時の気圧差による突風を防ぐエアロック構造となっており、同時には開きません。当初は手動スプリング式でしたが、完成検査時の実験で風圧により待合室の窓ガラスが破損したため、連動式に改められました。

列車通過時には、通常のアナウンスに加え「まもなく高速で電車が通過します。大変危険です。ホームには絶対に出ないで下さい。」という警告が繰り返し放送されます。以前は待合室でも放送されていましたが、現在は新潟弁、標準語、英語の順に更新されています。到着時のアナウンスも同様です。

2013年8月からは、地下通路に列車運転状況表示装置としてNTTドコモのタブレットが設置され、同社の携帯電話が利用可能になりました。

2023年3月のダイヤ改正で快速が廃止されましたが、防風扉などの運用は変更されていません。

利用状況

駅周辺

駅周辺には変電所、神社、美術館、ゲストハウスなどがあり、数世帯が居住しています。午地区には専用の郵便番号がなく、〒948-0000が使用されています。

津地変電所
新潟県道74号十日町六日町線
ミティラー美術館
立正佼成会生誕地道場（付近に立正佼成会開祖庭野日敬の生誕地があり、駅舎や駅周辺には教団関係の掲示物、看板が掲げられている）

隣の駅

北越急行

■ほくほく線

魚沼丘陵駅 - （赤倉信号場） - 美佐島駅 - しんざ駅

参考資料

日本鉄道建設公団高速化研究会 編『三セク新線高速化の軌跡』（初版）交通新聞社、1998年10月20日、pp.165 - 169頁。ISBN 4-87513-077-5。
『週刊歴史でめぐる鉄道路線 公営鉄道・私鉄 19 富山地方鉄道 富山ライトレール・万葉線 黒部峡谷鉄道・北越急行』朝日新聞出版、2011年7月24日。

関連項目

日本の[[鉄道駅一覧]]
湯檜曽駅、土合駅、筒石駅、湯西川温泉駅 - いずれも当駅と同じくに山岳トンネル内にホームがある、通年営業の旅客駅。とりわけ筒石駅には当駅同様防風扉が設置されているが、エアロック構造ではなく、手動のスプリング式扉が1ホームあたり1つずつ設置されている。
春日野道駅 (阪神) - 同じ地下駅で通過列車があることに加え、2004年まではホーム幅が極端に狭かったことから当駅に似た安全対策が取られていた。
成田湯川駅 - 特急「はくたか」を廃止するまでの当駅のように、現在では唯一、160km/hで列車（2代目AE形による在来線内最高速の特急「スカイライナー」）が通過する在来線駅。

外部リンク

美佐島駅 - 北越急行

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