老神温泉

老神温泉（おいがみおんせん）

群馬県沼田市利根町に位置する老神温泉は、その豊かな自然環境と歴史的背景から多くの観光客に親しまれています。この温泉地は、8つの源泉があり、各温泉宿ごとに源泉を引湯しているのが特徴です。

泉質と効能

老神温泉の代表的な泉質は単純温泉で、泉温は摂氏61.5度です。その温泉は、乾燥性皮膚炎（アトピー）、慢性関節リューマチ、筋肉痛、神経痛、神経炎、創傷、じん麻疹などの症状に効果があるとされています。源泉は以下のように分かれています。

• - 老神1号泉
• - 老神3号泉
• - 老神5号泉
• - 老神7号泉
• - 老神8号泉
• - 老神10号泉
• - 観音薬湯
• - 若乃湯3号泉

かつては15本の源泉があり、1150リットル毎分の湧出量を誇っていました。

温泉街の特徴

老神温泉は、利根町の老神、穴原、大楊という地域に広がり、片品川の深い渓谷に沿って温泉街が展開しています。1935年には古くから皮膚病に効く湯治場として知られ、若山牧水も訪れた場所として有名です。その後、温泉宿が組合を結成し「老神温泉郷」と名付けられました。1959年には薗原ダムの建設に伴い、いくつかの旅館が移転したほか、1軒は取り壊しされました。

宿泊施設は徐々に増え、明治時代初期には1軒でしたが、昭和初期には十数軒、もっとも多かった1983年には22軒に達しました。2022年には13軒の旅館が営業を行っています。金精トンネルや関越自動車道が開通し、尾瀬や日光への観光拠点としても機能しています。

年間イベント

老神温泉では、次のようなイベントが行われています。

• - 2月: 老神温泉節分祭、冬の花火
• - 2月 - 3月: 老神温泉びっくりひな飾り
• - 4月 - 11月: 老神温泉朝市
• - 5月: 老神温泉大蛇まつり
• - 6月: 老神温泉ポピーまつり
• - 8月: とねふるさと風のまつり、老神温泉納涼花火大会
• - 9月: 老神温泉そば祭り

毎年10月には観光客の訪問がピークを迎えます。

歴史と地域名の由来

「老神」の地名に関しては、いくつかの説が存在します。赤城山の神と二荒山の神との争いに起因しており、地名がその神々の神話に由来しています。また、「老神」という名は、弓や矢の伝説に基づく温泉の発見のエピソードもあるとされています。実際、老神温泉の横には二荒山神社、赤城神社があり、神話とのつながりを感じることができます。

アクセス

老神温泉へのアクセスは、公共交通機関と自家用車の両方があります。JR上越新幹線・上毛高原駅からは関越交通の路線バスで約70分、またJR上越線・沼田駅からは約50分です。一部の宿泊施設では無料送迎バスも運行されています。車を利用する場合、関越自動車道・沼田インターチェンジから約30分で到着することができるため、訪れやすい場所にあります。

老神温泉はその魅力と豊かな歴史により、多くの人々の心をつかんで離さない温泉地であり、訪れる価値のあるスポットです。

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