落語協会

一般社団法人 落語協会の概要

一般社団法人落語協会は、東京を拠点とする落語家や講談師が集まる団体で、2024年6月から柳家さん喬が会長に就任しています。この協会は日本芸能実演家団体協議会（芸団協）の正会員であり、また社会教育団体振興協議会の加盟団体でもあります。落語を普及、発展させるため、様々な興行やイベントを行っており、多くのファンに支えられています。

興行のスケジュール

落語協会の興行は、奇数月と偶数月に分かれて行われています。奇数月の上席は1日から10日まで、鈴本演芸場や浅草演芸ホールで行われ、特に初席とゴールデンウィークに注目されます。中席は11日から20日まで上野や新宿末廣亭、池袋演芸場などで行われ、下席は21日から30日まで同様の場所で続けられます。偶数月も同様に行われ、特別なイベントや関連興行が盛り込まれています。

正月の初席では浅草東洋館でも興行が行われ、この日に従来の寄席での演芸も体験できるのが特徴です。また、浅草のお盆時には「住吉踊り」が大喜利の形で行われ、観客を楽しませる新たな試みもあります。さらに、黒門亭という専用の会場では、毎週土・日の定期興行が行われ、所定の定員で運営されています。

沿革

落語協会は、1923年の関東大震災を契機に、東京の落語界が団結する形で設立されました。設立当初、初代会長には5代目柳亭左楽が選ばれ、多くの芸人が参加しました。しかし、その後も協会は分裂や再結成を繰り返しながら、様々な変遷を経て現在の形になりました。特に1977年には法人格を取得し、1982年からは真打昇進試験を開始するなど、組織の制度が整備されてきました。

過去の分裂騒動や、新型コロナウイルスの影響による興行の変化もありましたが、協会は常に新しい試みを続けており、2024年には創立100周年を迎えることとなります。

現在の組織体制

落語協会の現在の役員は、会長、複数の副会長、それに続く常任理事や理事、監事などから構成されています。会長は柳家さん喬、副会長には林家正蔵が務めています。また、常任理事には著名な落語家が名を連ね、理事には若手や中堅の芸人が参加しており、協会の方向性を共に考えながら活動しています。

落語協会と関連する活動

協会では毎年、落語カレンダーの作成も行い、真打昇進披露興行や襲名披露興行のスケジュールをまとめ、寄席風俗にちなんだデザインが好評です。また、オンライン上での配信や、クラウドファンディングによる支援プロジェクトなど、現代のニーズに応じた活動が広がっています。

このように、落語協会は日本の伝統文化である落語を今に継承し、未来へと繋げていく重要な役割を果たしています。

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