豊津上野駅

豊津上野駅の概要

豊津上野駅（とよつうえのえき）は、三重県津市河芸町中別保に位置する近畿日本鉄道（近鉄）の名古屋線の駅です。駅番号はE35で、地域住民にとって重要な交通の拠点となっています。

歴史

この駅の歴史は、1915年（大正4年）9月10日に始まります。伊勢鉄道の白子駅から一身田町（現在の高田本山駅）間が開通する際に、伊勢上野駅と豊津浦駅が新たに開業しました。その後、1926年（大正15年）には伊勢電気鉄道に社名変更され、1936年（昭和11年）には参宮急行電鉄に統合され、名古屋伊勢本線の駅となりました。1941年（昭和16年）には大阪電気軌道と合併し、関西急行鉄道の一部としての位置づけになり、その後1943年（昭和18年）には伊勢上野駅と豊津浦駅が廃止され、新たに豊津上野駅が開業しました。

1944年（昭和19年）に関西急行鉄道が南海鉄道と統合され、近畿日本鉄道の駅になります。2007年（平成19年）からは、PiTaPaの利用が開始され、便利な交通手段として利用者に支持されています。

駅構造

豊津上野駅は、島式ホーム2面4線を持つ地上駅で、待避が可能な設計となっています。駅舎は東側に位置し、ホームとは構内踏切を通じてアクセスできます。ホームは3両分の長さがありますが、回送列車が停車できるよう4番線は6両編成対応となっています。

この駅は白子駅が管理している有人駅で、自動改札機や自動精算機（ICOCAや回数券カードのチャージに対応）も設置されています。

のりばの配置

内側の2線（2番線と3番線）が主本線として利用され、外側の2線（1番線と4番線）が待避線です。2022年12月17日のダイヤ変更により、上り列車は基本的に4番線から発車することになりました。

乗降人員の状況

豊津上野駅の乗降客数は、この数年で徐々に変化を見せています。2024年11月12日の1日乗降人員は1,103人でしたが、2023年には1,019人、2022年には1,040人というデータが示されています。このように、乗客数には年による変動が見られます。

駅周辺の環境

駅周辺は、海に近い一色や中別保などの小さな集落が近接しており、国道23号沿いにはスーパーマーケットや飲食店、金融機関などが点在しています。また、西側の小高い丘には公的機関が集まっており、旧河芸町の商業および業務の中心地の一部として機能しています。この地域では、停車本数が多い豊津上野駅が広く利用されており、隣接する伊勢鉄道の河芸駅の影響も受けつつも、地域住民に愛されている駅です。

アクセスと周辺施設

豊津上野駅にはいくつかのバス停留所も設けられており、津市のコミュニティバスが運行されています。周辺には公園や図書館、病院などの公共施設も多く、住民にとって利便性の高い区域となっています。

このように、豊津上野駅は歴史的な背景を持つと同時に、利用者に多くの利便性を提供する重要な駅として、地域交通の役割を果たし続けています。

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