資さんうどん

資さんうどんの概要と歴史

資さんうどん（すけさんうどん）は、福岡県北九州市に本社を持つ株式会社資さんが運営する人気のうどんチェーンです。【1976年1月】、創業者の大西章資が知人から譲り受けた戸畑区のうどん店を基に「うどん・そば 資さん一枝店」を開店。1980年には、有限会社さぬきや食品を設立し、地域に根ざした店舗展開を始めました。

名物の「ぼた餅」は1986年に誕生し、創業者夫妻が試行錯誤の末に完成。現在では全店舗で提供されている人気メニューとなっています。その後、資さんうどんは成長を続け、2016年には一部の店舗で24時間営業を終了するなど、運営方針にも変化が見られました。

2015年、創業者の大西が他界した後、後継者問題も影響し、福岡銀行などからの出資で福岡キャピタルパートナーズが株式を取得。その後、2018年にはユニゾン・キャピタルが全株式を獲得しました。2024年にはファミリーレストランを展開するすかいらーくホールディングスが全株式を取得し、完全子会社化する予定です。

店舗展開の歴史

資さんうどんは、北九州市内を中心にドミナント展開を行っていましたが、1994年には初の北九州市外である苅田店、2009年には山口県に進出します。その後、2019年からはショッピングモールへの出店や他県への進出も果たし、2023年1月までに福岡県のほぼ全域に加え、岩手県や鹿児島県にも60店舗以上を展開しています。

2023年6月には関西圏への進出が発表され、同年8月に岡山県岡山市に初出店。その後、大阪市に関西初出店を果たし、2024年には兵庫県にも出店予定です。12月には長崎県にも進出し、九州全県に店舗を展開することが達成されました。2024年からは首都圏にも進出する計画が進行中で、東京都内には初の店舗も開店する方向です。

メニューの特徴

資さんうどんのメニューの特徴は多彩さにあります。自社の工場で食材を製造し、2021年には製麺直売所もオープンしました。24時間営業の店舗では朝定食を提供しており、うどんやそば、細めんの選択肢があります。さらに、丼物やカレー、おにぎり、季節限定メニューを合わせて100種類以上を展開しています。

全店舗で人気の「おでん」や手作りの「ぼたもち」は特に愛されています。ぼたもちには国産もち米と北海道産小豆が使われ、1日で多くの販売数を記録することもあります。また、天かすやとろろ昆布、漬物などは自由に取り放題というスタイルも人気です。

店舗によって異なるメニューやセットが存在し、新たな試みとして山口屋福太郎とのコラボ商品も発売されています。例えば、「資さんめんべい 肉ごぼ天うどん味」など、地域の特色を活かした商品展開も行われています。

エピソード

店舗名の「資さん」は、創業者が自身の名前から取り、一文字を選んで名付けたものです。また、地域によって使用する器が異なるのも特徴で、北九州では小石原焼、他の地域では有田焼を使用しています。

2023年10月26日には、将棋の竜王戦で「肉ごぼ天うどん」が選ばれ、藤井聡太八冠が昼食として注文したことも話題になりました。これにより、資さんうどんはさらなる知名度を得ています。今後の全国展開に期待が寄せられる資さんうどんは、地域の人々に親しまれる味を提供し続けています。

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