軽井沢タリアセン

軽井沢タリアセンは、長野県北佐久郡軽井沢町に位置する、企業運営のレジャー施設です。その歴史は、1961年に地元住民の手によって造られた人造湖「塩沢湖」から始まりました。江戸時代に造成された「鷲穴用水」から水を引き込み、中の島を持つ美しい湖が誕生しました。当初、塩沢湖はアイススケート場として利用されていましたが、周辺の整備が進み、1971年には「塩沢遊園」として開園しました。その後、レジャー施設としての機能が拡充され、1983年に「塩沢湖レイクランド」と改称、1996年には現在の「軽井沢タリアセン」となりました。

約10万㎡の広大な敷地内には、塩沢湖を中心に、ボートなどの遊具施設、美しいイングリッシュローズ・ガーデン、美術館、レストランなどが点在しています。湖畔には遊歩道が整備されており、自然を楽しみながら散策できます。また、軽井沢の歴史的建造物を移築しており、これらの建築物を見学できるのも大きな魅力です。

「タリアセン」という名前は、建築家フランク・ロイド・ライトが主宰した共同生活を軸とする創造的な集落の名前に由来します。元々は古代ウェールズの詩人の名前で、「輝く額」という意味を持っています。

塩沢遊園時代は、周囲が無料の公園であり、湖畔はあまり整備されていませんでしたが、各施設ごとに料金を徴収していました。塩沢湖レイクランドになってからは、ゲートが設けられ、全体に対する入園料が必要となりました。

湖にはアヒルやコイが放たれ、湖畔は人工的に整備されています。塩沢湖が造られる以前は、一帯は泥川沿いに水田が広がる農地であり、鷲穴用水も農業用水として利用されていました。現在、軽井沢タリアセン内や周囲には多くの樹木が生い茂っていますが、これらは原生林ではなく、湖が造成された後に植樹されたものが多いです。

施設は、ゲート外とゲート内のエリアに分かれています。ゲート外は、単独入館券で見学でき、軽井沢高原文庫や堀辰雄山荘「1412番山荘」、野上弥生子書斎兼茶室、浄月庵など、軽井沢ゆかりの文学者や歴史的な建造物が集まっています。深沢紅子野の花美術館では、画家の深沢紅子の作品を鑑賞できます。

ゲート内は、入園料が必要となります。ペイネ美術館では、フランスの画家レイモン・ペイネの作品を展示しています。建築家アントニン・レーモンドが設計したアトリエ「軽井沢・夏の家」を移築した美術館施設も見どころです。旧朝吹山荘である睡鳩荘は、スタジオジブリ映画『思い出のマーニー』のモデルになったことでも知られています。イングリッシュローズ・ガーデンでは、約200種1,800株のイングリッシュローズが咲き誇り、美しい風景を楽しむことができます。レストランや遊戯施設も充実しており、大人から子供まで一日中楽しむことができます。

軽井沢タリアセンは、歴史と文化、自然が調和した魅力的なレジャー施設です。美しい景観の中で、ゆったりとした時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

施設詳細

ゲート外（単独入館券で見学可能）
軽井沢高原文庫：軽井沢ゆかりの文学者の資料を展示。
堀辰雄山荘「1412番山荘」：小説『美しい村』に登場する堀辰雄の山荘。
野上弥生子書斎兼茶室：1933年築の歴史的な建物。
浄月庵：有島武郎の旧別荘を利用した喫茶店。
立原道造詩碑、中村真一郎文学碑
深沢紅子野の花美術館：画家・深沢紅子の作品を展示。
ゲート内（要入園料）
ペイネ美術館：フランスの画家レイモン・ペイネの作品を展示。
睡鳩荘：旧朝吹山荘で、映画『思い出のマーニー』のモデル。
イングリッシュローズ・ガーデン：約200種1,800株のイングリッシュローズを栽培。
レストラン：「湖水」、「ソネット」、「山里野」、「軽井沢バーガーカンパニー」
遊戯施設：ボート、ローボート、アーチェリー、ゴーカートなど

利用情報

開園時間：9:00～17:00（冬季10:00～16:00）
休園日：年始年末、2月、その他
冬季（12月～1月）は入園料無料（美術館・遊具類は別途有料）
所在地：〒389-0111 長野県北佐久郡軽井沢町長倉217
交通アクセス：しなの鉄道線中[[軽井沢駅]]からバスで15分、風越公園下車徒歩10分

もう一度検索