里庄町

里庄町（さとしょうちょう）について

里庄町は、岡山県の南西部に位置する自治体で、浅口郡に属する唯一の町です。隣接する倉敷市や広島県の福山市に近いため、これらの都市への通勤者が多いベッドタウンとしての役割を果たしています。

地理

里庄町は、その中央部から北西部にかけては比較的平坦な地形であり、その他の地域は山林が広がっています。特に、虚空蔵山（270m）や毛野無羅山（206m）などの山々も存在し、自然環境が豊かです。また、町内には多くのため池が点在しており、いかにも瀬戸内地方らしい風景を形成しています。主な河川としては新庄川や里見川があります。隣接する自治体には笠岡市や浅口市があります。

歴史

里庄町の名称は、かつて存在した里見村と新庄村から一文字ずつ組み合わせて名付けられました。1889年には町村制が施行され、里見村と新庄村が成立しました。その後、1905年にはこれらの村が合併し里庄村が誕生しました。1950年には町制が施行され、里庄町として現在に至っています。近年では、他の町との合併は行われておらず、独立した自治体としての地位を保っています。

人口

里庄町の人口は、2019年5月には11,181人でありましたが、2023年5月の時点では11,016人と少し減少しています。この間、男性は5,327人、女性は5,689人で、両性ともに少しずつ減少が見られます。

行政

現在の町長は加藤泰久氏で、2018年1月に就任しました。町の議会は定数10人から構成されています。

経済

里庄町の主な産業は農業ですが、隣接する鴨方町と並んで素麺の生産が非常に盛んです。地域内には食品工場や工芸品の工場が多く立地しており、特に大原焼は伝統的な工芸品として知られています。主な企業には扶桑薬品工業岡山工場、エスタカヤ電子工業、安田工業、アカセ木工、アサヒグループ食品岡山工場、サンラヴィアンなどがあります。

教育施設

里庄町には教育機関も充実しており、里庄町立の小学校が2校（里庄西小学校および里庄東小学校）、さらに1校の中学校（里庄中学校）が存在します。

通信と交通

町内は笠岡MAに属し、市外局番は0865となります。郵便局は里庄郵便局が唯一存在し、全域をカバーしています。

交通面では、JR西日本の山陽本線が通っており、里庄駅がその最寄駅です。バス路線は廃止され、現在は「寄島〜里庄線」が運行されています。また、町内には高速道路の山陽自動車道が通っていますが、インターチェンジはありません。一般国道の国道2号やいくつかの県道が通っています。

観光地

里庄町には仁科芳雄生家や仁科会館、鳶尾山城址などの名所が存在します。また、里庄町役場も地域の重要な施設です。

著名な出身者

里庄町は、物理学者の仁科芳雄や政治家・財政学者の小川郷太郎、漫談家のぴろき、シンガーソングライターの藤井風などを輩出しています。

このように、里庄町は自然と歴史、産業が共存する魅力的な地域です。

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