長周新聞

長周新聞について

長周新聞（ちょうしゅうしんぶん）は、地方紙として週3回、隔日に発行される新聞で、長周新聞社がその運営を行っています。法人としての登記はされていないものの、新聞業界において一定の存在感を示しています。創刊は1955年で、日本共産党の分裂時期にあたります。この時期、福田正義が除名状態にあり、地元下関にて「独立、民主、平和、繁栄、民族文化の発展」といった編集方針を掲げて設立されました。

当初、同社は自社印刷工場を構えており、ここでは日本共産党山口県委員会の出版物が多く印刷されていました。しかし、福田が分裂した際、山口県委員会がその印刷施設を使用できなくなり、外部の印刷工場を利用する事態も発生しました。長周新聞は、地域内での情報発信を行うだけでなく、京都大学近隣に「関西総局」を開設し、広域な報道活動を展開しています。

日本共産党との関係

1966年に福田が日本共産党から分裂し、後に日本共産党（左派）の議長になったことから、長周新聞は日本共産党左派の準機関紙のような位置づけにあるとされています。福田正義は2001年に亡くなりましたが、その死後も長周新聞では福田に関する記事が時折掲載され、彼の功績が顕彰されています。また、関連団体として長周新聞人民保育所があります。

編集綱領

長周新聞の編集綱領は1955年4月に発表され、「山口県民の新聞」として、政党や宗教、職業にかかわらず真実の報道と良好な世論の形成に努めることが明記されています。平和、独立、民主主義の守護、労働者や農漁民、市民の生活をサポートする方針が掲げられています。これは地域の文化を擁護し、さらにはその発展を促進することを目指しています。

記事の傾向

長周新聞は「日本共産党左派」の準機関紙としての特性を持ち、他の地方紙とは一線を画しています。そのため、編集方針は「独立・民主・平和・繁栄」を重視するリベラル系オピニオン紙として位置づけられています。公式サイトでも「いかなる権威にも屈することのない人民の言論機関」と謳い、正確な世論を代表する役割を強調しています。

主な記事内容を見てみると、地元下関の市政に対する評価は極めて少なく、特に元下関市長の江島潔に対しては強い批判が展開されています。次代の市長である中尾友昭にも同様の姿勢を取り続けているため、また地元出身の内閣総理大臣である安倍晋三に対しても批判の材料として用いることが多いです。

さらに、上関原子力発電所の建設プロジェクトには反対の立場を明確にし、現地支局を設けてその活動を行っています。自民党以外の野党にも批判的であり、特に分裂元である日本共産党に対しても厳しい姿勢を示しており、「日『共』修正主義集団」との表現で批判を続けています。ただし、れいわ新選組については新しい市民運動政党として評価し、支援を行っています。

長周新聞は、地域の特性や政治に対する独自の視点を提供し続けており、その存在意義は慎重に評価されています。

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