長野新幹線車両センター

長野新幹線車両センターの概要

長野新幹線車両センターは、長野県長野市赤沼にある東日本旅客鉄道（JR東日本）運営の新幹線車両基地です。このセンターは、北陸新幹線の金沢駅寄りに位置し、長野駅からは約8 kmの北東に位置しています。整備新幹線として設立されたため、JR東日本が鉄道建設・運輸施設整備支援機構から賃借している場所でもあります。

災害からの復旧

2019年10月に発生した東日本台風（台風19号）では、センターが大きな影響を受けました。台風による大雨で千曲川が氾濫し、車両が冠水する事態が発生しました。この影響で車両検修機能がほぼ失われ、当初は2021年を目指して復旧作業が進められました。2021年10月時点では、検修機能は復旧し、一般公開のイベントも実施されていますが、国土交通省の資料では復旧が完了していない旨が記載されています。

構内施設

長野新幹線車両センターの敷地は長さ約1.7 km、幅最大約100 m、面積は約11万3,000m²です。主な施設には、着発収容線が11線、仕業・交番検査線が3線、臨時修繕線と車輪研削線がそれぞれ1線ずつ設けられています。さらに車両洗浄機もあり、新幹線の整備に重要な役割を果たしています。過去には金沢への延伸工事に伴う改良工事が行われ、着発収容線などが増設されてきました。主な業務は仕業検査や交番検査、ATC特性検査、列車無線検査、臨時検査と多岐にわたります。

歴史

長野新幹線車両センターは1996年12月に運転所として発足し、その後1997年に基地内に仮事務所を設置しました。初の仕業検査は同年の5月に実施され、1997年6月には初の交番検査も行われました。2004年には長野新幹線車両センターに名称が変更され、その後は新幹線統括本部に移管されました。特に重要な年は2019年で、台風による被害を受けたため、復旧が求められることとなりました。

配置車両

長野新幹線車両センターに配置されている車両の略号は「幹ナシ」であり、新幹線を意味する「幹」、長野を意味する「ナ」、新幹線を意味する「シ」から成っています。2022年8月時点での配置車両は、E7系電車が228両あり、12両編成19本が配置されるなど、北陸新幹線や上越新幹線で活躍しています。

過去にはE2系電車も配置されていましたが、新型E7系電車の導入に伴い、運用は終了しています。これにより、車両の新陳代謝が進んでいます。

結論

長野新幹線車両センターは、整備新幹線において重要な役割を果たし、その運営においては復旧と発展の歴史が色濃く現れています。その機能と現在の配置車両について知ることで、今後の新幹線輸送の安全性と利便性がますます向上することが期待されています。

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