静岡市立高等学校

静岡市立高等学校について

静岡市立高等学校は、静岡県静岡市葵区に位置する市立の高等学校です。地元では「市高」（いちこう）、「市立」（いちりつ）、または「静市」（しずいち）という愛称で親しまれています。生徒たちは「竜南健児」と呼ばれ、伝統と活気に満ちた学校生活を送っています。

学科構成と特徴

1学年あたり8学級で構成されており、普通科が7学級、理数科である科学探究科が1学級設置されています。普通科には、国公立大学への進学を強く目指す特別進学クラス（通称「特進クラス」）が設けられています。特進クラスでは、1年生で2クラス、2・3年生で理系と文系それぞれ1クラスずつが編成され、毎朝7時30分から始まる課外授業（通称「朝課外」）が必須となっています。この朝課外は、科学探究科でも実施されており、希望すれば一般クラスの生徒も受講可能です。さらに、夏休みには4泊5日の「勉強合宿」への参加も必須となっており、一般クラスとは異なる学習環境が提供されています。

静岡県は地元志向が強い地域であり、静岡大学や静岡県立大学などの地元国公立大学への進学を希望する生徒が多くいます。特進クラスは、これらのニーズに応えることを主な目的としていますが、毎年数名の旧帝国大学合格者も輩出しています。

また、学校の方針として「文武両道」を掲げており、生徒はいずれかの部活動または同好会に所属することが義務付けられています。これにより、学習だけでなく、スポーツや文化活動にも積極的に取り組むことが奨励されています。

沿革

2010年度までは普通科のみの設置でしたが、2011年度に理数科である「科学探究科」が新設されました。2013年には、文部科学省よりスーパーサイエンスハイスクール（SSH）に指定され、理数教育における先進的な取り組みが評価されています。

伝統行事

本校には、長年受け継がれてきた伝統的な行事がいくつかあります。その一つが、毎年2月に開催されるマラソン大会です。1、2年生全員が参加し、男子は10km、女子は7.5kmを走ります。また、ナイトウォークは、静岡市葵区梅ケ島から学校までの約45kmの道のりを夜通し歩くという、旧制第一中学時代から続く伝統行事です。参加は任意ですが、3年生が優先的に参加できる他、毎年抽選で参加者が決定されるなど、非常に人気のある行事となっています。

文化財

旧正門（田安門）は、国の登録有形文化財に登録されており、歴史的な価値を持つ建造物として大切に保存されています。

沿革詳細

1939年：静岡市会が市立中学校の設置を決定し、設立委員会が設置されました。
1939年11月25日：定員1000人（20学級）の静岡市立第一中学校として設立が認可されました（男子校）。
1945年5月：空襲により武道場と銃器倉庫が全焼しました。
1948年：学制改革により静岡市立高等学校に改称。併設の市立第二中学校（夜学）が定時制課程となりました。校章が制定されました。
1949年：男女共学となりました。
1950年：校旗が制定されました。
1952年：女子の現行制服が制定されました。
1953年：静岡県立静岡農業高等学校麻機分校を移管し、静岡市立高等学校麻機分校に改称しました。
1954年：校歌が制定されました。
1955年：麻機分校を廃止し、定時制課程へ統合しました。
1972年：生活館「鴻志会館」が完成しました。
1992年：新校舎が完成しました。
2011年：理数科「科学探究科」が設置されました。
2022年3月末：定時制課程が閉課程となりました。

設置学科

全日制
普通科
科学探究科（理数科）

著名な卒業生

多くの著名な卒業生を輩出しており、スポーツ界、芸能界、その他様々な分野で活躍しています。

スポーツ

枝村匠馬（元プロサッカー選手）
佐野克彦（元プロサッカー選手、現警察官）
里見祐輔（元プロ野球選手）
長坂衛（元プロ野球選手）
久野智昭（元プロサッカー選手、現J1川崎フロンターレコーチ）

芸能

石田洋介（シンガーソングライター）
今村雅美（女優）
そのまんま美川（ものまねタレント）
高見澤宏（歌手、ダークダックス）
徳重聡（俳優）
柳亭楽輔（落語家）
大沼啓延（キャスター、静岡朝日テレビの番組等に出演）

その他

天野進吾（元静岡市長）
坂井永年（エアブラシアーティスト）
福井利佐（切り絵アーティスト）

アクセス

しずてつジャストライン唐瀬線「市立高校前」停留所下車すぐ。

関連情報

静岡県高等学校一覧
旧制中等教育学校の一覧 (静岡県)
旧制中学校
ナンバースクール

外部リンク

公式ウェブサイト
国指定文化財データベース – 静岡市立高等学校旧正門
静一中・静市高同窓会
地図 - Google マップ

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