鰍沢口駅

鰍沢口駅の概要

鰍沢口駅（かじかざわぐちえき）は、山梨県西八代郡市川三郷町黒沢に位置する、東海旅客鉄道（JR東海）身延線の駅です。特急「ふじかわ」を含む全列車が停車し、甲府からの普通列車の約半数は当駅で折り返すため、富士方面への列車の本数は減少しています。

歴史

鰍沢口駅の歴史は1927年（昭和2年）まで遡ります。12月17日に身延 - 市川大門間が開通した際に、富士身延鉄道の「鰍沢黒沢駅」として開業しました。その後、1938年に鉄道省によって借り上げられ、駅名が「鰍沢口駅」に変更されました。1941年には国有化され、正式に鉄道省身延線の駅となりました。

1972年には貨物の取り扱いが廃止され、1984年には荷物扱いも終了しました。1987年に国鉄分割民営化に伴い、JR東海の駅へと移行。その後、2006年に行われたダイヤ改正で全列車が停車することとなり、2012年には利用者の減少に伴い無人駅化しました。2025年10月からは甲府方面でICカード「TOICA」の利用が開始される予定です。

駅の構造

鰍沢口駅は島式ホーム1面2線と2本の側線を有する地上駅です。のりばは駅舎側から1番線、2番線となっており、基本的にはそれぞれ甲府方面と富士方面の列車が発着しますが、列車の折返しや特急列車の待ち合わせによって、運行が柔軟に調整されることもあります。

駅舎とホームは、落居方の端に設けられた地下通路を通じて連絡しています。無人駅として運営されており、2012年4月までは業務委託を受けた東海交通事業が駅業務を行っていました。駅の構内にはJR東海の鰍沢口乗務員の休憩所があり、夜間滞泊の列車も2本設定されています。

利用状況

山梨県統計年鑑によると、鰍沢口駅の一日平均乗車人員は年々変動しています。駅周辺地域の発展とともに、利用者のニーズにも応じたサービスの向上が期待されています。

駅周辺の施設

鰍沢口駅がある市川三郷町（旧・市川大門町）の黒沢地区は、駅名の由来となった南巨摩郡富士川町鰍沢地区とは富士川を挟んだ対岸に位置しますが、駅周辺では富士川町の地域が駅に接しています。特に駅前通1丁目は、市川三郷町黒沢と県道402号を挟んだ位置取りとなっています。駅周辺の地域はかつて富士川の舟運で栄えた場所であり、駅の開業当初も「鰍沢黒沢駅」と呼ばれていました。

近隣には、富士川町役場鰍沢分庁舎、山梨交通鰍沢営業所、鰍沢郵便局、様々な温泉地（戸川温泉、赤石温泉、十谷温泉）、黒沢郵便局などの公共施設があります。
また、山梨交通が運行する身延町営バス身延鰍沢線が駅前に乗り入れており、地域交通の要所となっています。近隣には富士川病院もあり、アクセス面でも利便性が高いです。

隣の駅

鰍沢口駅の隣には、落居駅と市川大門駅があります。また、特急「ふじかわ」を利用する際には、各停車駅を選択することもできます。駅の利用状況は地域にとって重要な交通手段と位置づけられています。

いかがでしたでしょうか。鰍沢口駅は、地域社会に密接に結びついた重要な駅であり、その歴史や機能、駅周辺の施設が、多くの人々にとって便利で快適な交通手段を提供しています。

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