鳴尾記念

鳴尾記念

鳴尾記念（なるおきねん）は、日本中央競馬会（JRA）が阪神競馬場で実施する中央競馬の重賞競走（GIII）であり、その正式名称は「農林水産省賞典 鳴尾記念」となっています。この競走は、長い歴史を持つ伝統的なレースであり、毎年多くの競馬ファンの注目を集めています。また、競走名の「鳴尾」は、1907年に設立された鳴尾競馬場に由来しています。この競馬場は1937年に阪神競馬場と改称されましたが、1943年に閉鎖されました。現在の阪神競馬場は1949年に完成し、今日に至るまで活動を続けています。

概要

鳴尾記念は、1951年にハンデキャップ形式の重賞レースとして創設され、当初は年に二回、阪神競馬場の芝2400mで行われていました。しかし、1954年からは年に一回に変更され、レースの条件や距離は幾度かの改定を受けてきました。1997年からは、6月に芝2000mで国際競走として施行され、宝塚記念の前哨戦としての役割も果たしています。その後、2000年からは12月に移行し、地方所属馬の出走も認められるようになりましたが、国際競走としての地位は失われ、格付けはGIIIに変更されました。2006年には芝1800mへの距離変更がなされ再び国際競走に指定され、2012年には施行時期が再度6月に戻り、距離は芝2000mで行われています。

競走条件

2023年時点での鳴尾記念の出走条件は以下の通りです：

• - 出走資格：サラ系3歳以上、JRA所属馬（外国産馬を含む）、地方競馬所属馬（認定馬のみ、2頭まで）、外国調教馬（優先出走）。
• - 負担重量：別定条件で、3歳は53kg、4歳以上は57kg、牝馬には2kgの減量があります。また、2022年6月4日以降のGI競走での1着馬には2kgの増加があり、他にも細かい調整があります。

2023年の賞金は、1着が4300万円、2着が1700万円、3着が1100万円、4着が650万円、5着が430万円となっています。

歴史

鳴尾記念の歴史は1951年にさかのぼり、この年に5歳以上の馬を対象にした競走として誕生しました。1954年には年に一回の開催に変更され、翌年には名称が「農林省賞典 鳴尾記念」に改められました。1979年には現在の名称である「農林水産省賞典 鳴尾記念」に変更され、その後も何度かのグレード変更や出走条件の見直しが行われました。1997年には国際競走に指定され、外国調教馬の出走も認められるようになりました。

2020年には新型コロナウイルスの影響で無観客競馬として開催されるなど、時代の変遷により競走条件や施行場所も変わってきました。2022年と2024年にはそれぞれ京都競馬場での施行が行われる予定です。

過去の重要な出来事

鳴尾記念は、過去には年二回の施行が行われていた時期もありましたが、近年は年一回の施行に移行し、毎年期待のかかるレースとなっています。また、歴史的な優勝馬も多数輩出しており、競馬界における重要なレースの一つとして位置付けられています。こうした背景をもとに、鳴尾記念は今後も多くの人々に愛され続けることでしょう。

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