JR五位堂駅

JR五位堂駅：和歌山線の駅と周辺環境

JR五位堂駅は、奈良県香芝市五位堂に位置する、西日本旅客鉄道（JR西日本）和歌山線の駅です。駅間距離の長い香芝駅と高田駅の中間地点に、列車の行き違いを目的とした信号場として、1940年に開業しました。その後、地元住民からの長年の要望を受け、香芝市の多額の予算投入を経て、2004年に旅客駅へと生まれ変わりました。駅名は、地元地名である五位堂に由来し、近鉄の五位堂駅と区別するためJRを冠しています。

歴史と変遷

五位堂駅の歴史は、信号場としての開設から始まります。1940年の開業から1987年の国鉄分割民営化を経て、JR西日本へと運営が移行しました。旅客駅への昇格は2004年。近年では、2023年にみどりの窓口が営業を終了するなど、時代の変化を反映した変化もみられます。

駅構造と設備

JR五位堂駅は、相対式ホーム2面2線を有する地上駅です。ホーム間の移動には跨線橋を利用します。王寺駅が管理駅となっており、駅業務はJR西日本交通サービスに委託されています。ICOCAなどのICカード乗車券が利用可能です。自動券売機や自動改札機は王寺方面行きのホームに設置されています。

利用状況と周辺環境

2020年度の1日平均乗車人員は約623人です。駅周辺は、農地や工場が点在する静かな地域です。近隣には、近畿日本鉄道五位堂駅が約1kmの距離に位置しています。その他、香芝五位堂郵便局などの公共施設も近くにあります。

アクセスと交通機関

駅周辺の交通手段として、バス路線が利用可能です。香芝市デマンド交通は、市内各地と駅を結ぶオンデマンド型のサービスです。香芝市コミュニティバスの鎌田ルートは、駅近辺の停留所を経由します。大和高田市コミュニティバス「きぼう号」の西部線も、駅に近い停留所があります。これらのバス路線は、地域住民の生活を支える重要な役割を担っています。

珍しい事例

JR五位堂駅では、過去にカメがポイントに挟まって列車の運行に支障をきたすという、珍しい事例がJR西日本管内で最も多く発生していました。この原因究明と対策として、JR西日本と須磨海浜水族園が共同で調査を行い、付近の踏切から侵入したカメがポイントに挟まっていることが判明しました。その後、ポイント手前にU字溝を設置することで、カメの侵入を防ぐ対策が施され、この問題は解決しました。

隣の駅

五位堂駅の隣の駅は、上り方向が香芝駅、下り方向が高田駅です。快速列車と普通列車が停車します。

まとめ

JR五位堂駅は、歴史と変化を経て現在に至る、静かなながらも重要な役割を担う駅です。周辺環境との調和、地域住民の生活を支える交通手段としての役割、そして、珍しい事例で知られるなど、様々な側面を持つ駅と言えるでしょう。

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