「あなたが選ぶ今週のベストワン」は、
1976年4月2日から
9月17日まで、フジテレビ系列で毎週金曜20時から
生放送されていた歌謡番組です。
この番組は、「視聴者が選ぶ、視聴者のための歌謡番組」というコンセプトのもと、当時の歌謡曲ランキングに新たな風を吹き込みました。番組では、ヒット曲調査機関のデータをもとに、前週のレコード売り上げ上位20曲から7曲を厳選。その7曲の中から、200人の一般視聴者が電話投票でベストワンを決定するという、視聴者参加型の画期的な形式を採用していました。
さらに、視聴者が自身の好きな曲を推薦する「我が家のベストワン」というコーナーも設けられ、番組を盛り上げました。電話投票を受け付けるテレホン・ガールには、
女子大生を中心に多くの女性が起用され、
山加朱美もその一人として活躍していました。
司会は、前番組『
歌謡ヒットプラザ』から引き続き桂三枝(後の六代目桂文枝)が担当し、
池上季実子と共に番組を進行しました。
初回放送のゲストには、
岩崎宏美、
片平なぎさ、
森進一、
山口百恵、
小柳ルミ子、
西城秀樹、
太田裕美といった豪華な歌手陣が登場。さらに、特別ゲストとして『
トラック野郎シリーズ』でお馴染みの
菅原文太と
愛川欽也も出演し、番組に華を添えました。
番組を支えたスタッフ陣も豪華でした。演奏は小野満とスウィングビーバーズ、パレス・ミュージックが担当し、コーラスはAPPLEが務めました。構成は奥山洸伸、つかさけんじ、
沢口義明が、音楽は半間巌一が担当。振付は
土居甫が、美術プロデューサーは堀切清が、デザインは
根本研二がそれぞれ担当しました。美術進行は重松照英、タイトルは金田全央、技術は佐藤実が担当し、カメラは佐藤五十一、映像は伊佐文夫、音声は加藤建治、音響効果は狩谷春子、照明は高浜潤作が担当しました。プロデューサーは林良三、演出は宮本洋が務め、制作協力はフジプロダクション、制作著作はフジテレビが行いました。
番組はフジテレビをはじめ、
北海道文化放送、
秋田テレビ、
山形テレビ、
仙台放送、
福島テレビ、
長野放送、
テレビ静岡、富山テレビ、石川テレビ、福井テレビ、東海テレビ、関西テレビ、山陰中央テレビ、
岡山放送、
テレビ新広島、
テレビ山口、
テレビ愛媛、
テレビ西日本、
サガテレビ、
テレビ長崎、
テレビ熊本、
テレビ宮崎、鹿児島テレビ、沖縄テレビなど、全国各地の系列局で放送されました。
「あなたが選ぶ今週のベストワン」は、視聴者参加型の歌謡番組として、当時の音楽シーンに大きな影響を与えただけでなく、
テレビ番組の新たな可能性を示唆する先駆けとも言える存在でした。視聴者とテレビが一体となって番組を作り上げていくという斬新な試みは、その後の
テレビ番組制作にも大きな影響を与えました。