いしづち (列車)

いしづちの概要

いしづちは、高松駅と松山駅間を結ぶ特別急行列車として、四国旅客鉄道（JR四国）により運行されています。そのルートは予讃線を経由しており、1988年4月にその運行が開始されました。それ以前は、特急「しおかぜ」が同区間を走っていましたが、岡山駅を発着する形に変更され、「いしづち」という新たなブランドが登場したのです。

運行と歴史

いしづちの運行は開始当初からエル特急に指定され、旅客に快適な移動手段を提供しています。2000年に導入された「ミッドナイトEXP」は、高松発伊予三島行きの夜行列車として運行を開始しましたが、両者は運行時間の異なるため、利用目的に応じて使い分けが可能です。また、2014年からは「モーニングEXP」が加わり、朝の移動ニーズにも応じました。しかし2021年に「ミッドナイトEXP」は運行を終了し、現在は「いしづち」と「モーニングEXP」が主な特急列車として活躍しています。

いしづちの由来

列車名の「いしづち」は、愛媛県に位置する石鎚山に由来しており、これはかつては準急列車名としても使用されていました。この名称は、その地の自然の美しさや文化を象徴するものとなっています。同様に「モーニングEXP」や「ミッドナイトEXP」の名称は、それぞれの運行時間に合わせた名称が付けられ、利用客にわかりやすさを提供しています。

運行構成

2024年3月現在、いしづちは高松駅 - 松山駅間で16往復の運行があり、一部は伊予西条駅や新居浜駅といった中継駅へも接続しています。この区間は多くが単線で構成されており、運行本数を増やすことは難しいですが、しばしば岡山発着の「しおかぜ」と併結して運行されることで、効率的な輸送を行なっています。

競合との関係

いしづちは、同区間を運行する高速バス「坊っちゃんエクスプレス」と競合しています。特に近年、高速バスの利便性が増している中で、いしづちも様々な対策を講じています。例えば、ゴールデンウィークやお盆といった繁忙期には、一部の列車を「しおかぜ」として運行することがあるほか、空席を利用することで柔軟な運行を行っています。

停車駅と車両

いしづちは、多数の停車駅を持ち、その全てが旅客にとって重要な地点となっています。高松駅、坂出駅、丸亀駅、多度津駅、伊予西条駅、松山駅などが代表的な停車駅です。また、運行には8000系電車や8600系電車が用いられ、快適な車内装備が魅力となっています。

今後の展望

いしづちの運行形態や名称の変遷は、四国の交通インフラの重要な一部を形成しており、その進化は続いています。今後も利用者のニーズに応じて、運行体系やダイヤの見直しが行われることでしょう。特急「いしづち」は、より多くの人々にとって便利で快適な旅の選択肢となる存在であり続ける期待が寄せられています。

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